SNSの承認欲求から離れて自分の庭を持つ方法

TL;DR
SNSの承認交換から距離を取るには、まず一人になり、人間からの評価を介さず物事そのものに触れる「庭」を確保する。宇野常寛は、銭湯やカフェ、物を作る行為などを通じ、共同体への所属ではなく、世界に直接関与する感覚を取り戻すことを提案する。
Transcript
人間と物事の関係をもっと純粋にできる ような場所っていうのが僕あった方がいい んじゃない かってあのSNSに接続すると人間って もう本当証人の交換しか考えなくなっ ちゃって庭を確保するために具体的には どういう風に考えたいんですかね1人に なってください特になんかラーメンとかが 何が素晴らしいかって言と着信した瞬間に 人は孤独になるんです分かります今のこの SNSに支配された世の中でどう人間と 物事とのコミュニケーションを回復するの かってことを考えたんですよ ねはい皆さんこんにちはTBSディグの 竹下一郎ですえクロスディグワオ1始まり ますえ今日のテーマですねこちらの庭の話 という本でこれアカかとさんと国文孝郎 さんとか本当に早々とある人がま絶賛し てる本で今確かAmazonで売り切れな ... Read More
Key Insights
- SNSは、政治的な敵への批判などを短時間で投稿するだけで反応を得やすく、宇野常寛が「コストパフォーマンスのよい承認交換装置」と捉える仕組みである。
- 承認目的の投稿は、現実の問題を解決することより、所属する界隈から好意的な反応を獲得することを優先させ、問題そのものから利用者を遠ざける。
- プラットフォーム資本主義は個人を世界市場へ接続して力づける一方、多くの人には仕事を通じて世界へ関与しているという手触りを得にくい状況を残す。
- 政治的な発信は、仕事や家庭で承認を得にくい人にも即時の反応を与えるため、アイデンティティの政治と結びつくと強力な動員手段になり得る。
- 共同体は、共通の物語を信じる人々の間にも中心と周辺を作るため、内部の有力者には快適でも、弱い立場の人やよそ者には排除の場になり得る。
- 資本主義の利点は、共同体への所属や人間関係の濃さにかかわらず、代金を持つ人が同じ商品やサービスを購入できる点にあると宇野は主張する。
- 庭は、人間同士の承認を交換する場所ではなく、身体を洗う、物を捨てる、手入れする、制作するといった行為を通じて物事と直接関わる場所である。
- 銭湯の価値は、常連共同体の濃密さではなく、料金を払えば何者かを問われず受け入れられ、社会から排除されていない感覚を得られる点にある。
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Questions & Answers
Q: SNSの承認欲求から自由になる方法は?
まず一人になり、他人の反応を確認せずに物事へ集中できる時間と場所を確保することが提案されている。身体を洗う、道具を使う、物を作るといった行為に向き合い、投稿した場合の評価を先回りして考えないことで、人間からの承認ではなく世界との直接的な関係を回復する。
Q: 宇野常寛がいう「庭」とは何ですか?
「庭」とは園芸のための土地ではなく、人間が人間以外の物事とコミュニケーションを取る場所を指す。身体のケア、洗濯、廃棄、制作などに集中し、マーケットの評価や共同体の承認を介さずに世界へ触れることで、自分が社会の一員であるという手触りを得るための概念である。
Q: なぜSNSは承認交換装置になるのですか?
SNSは、政治的な話題について敵対勢力を強く批判する短い投稿でも、同じ立場の界隈から素早く反応を得られるからである。宇野は、投稿に必要な時間が短く、数日で忘れられる一時的な反応でも承認欲求を満たせるため、承認を得る手段として非常に効率がよいと論じている。
Q: なぜSNSの承認は問題解決を妨げるのですか?
承認の獲得が目的になると、対象をどう評価すれば所属する界隈に歓迎されるかが、問題の実態や解決策の検討より先に来るからである。その結果、問題設定が妥当かを考えたり、現実を改善したりする作業より、仲間が支持する意見を繰り返すことが優先され、物事そのものとの距離が広がる。
Q: SNSへの対抗策として共同体を作る方法は有効ですか?
宇野は、共同体を一律に解決策とする考えに批判的である。共同体は共通の物語を持ち、そこには中心、周辺、主役、悪役が生まれるため、中心に近い人には快適でも、弱い立場の人やよそ者には排除の場になり得る。濃密な人間関係が必ずしも全員を救うわけではないという立場である。
Q: なぜ資本主義が共同体から外れた人を助けるのですか?
資本主義には、共同体から好かれているかどうかに関係なく、代金を払えば商品やサービスを購入できる原則があるからである。宇野は、よそ者や排除された子どもでも、お金を持っていけばパンや醤油を買える社会を正義と捉える。ただし、現在は再分配が十分に機能していないとも明言している。
Q: 資本主義と再分配をどう組み合わせるべきですか?
宇野は、資本主義を捨てて地域共同体や贈与経済へ戻るのではなく、人間の知恵を集めて再分配を今より機能させるべきだと主張する。経済がグローバルで再分配の装置である国家がローカルだという難しさを認めつつも、資本主義と再分配の改善以外に有効な解決策はないという見解を示している。
Q: 銭湯はなぜ「庭」になり得るのですか?
銭湯は、濃密な常連共同体に所属しなくても、料金を払えば何者かを問われず利用できる場所だからである。小杉湯の例では、常連同士の関係が薄く、せいぜい会釈する程度だからこそ続いていると説明される。入浴や身体のケアを通じ、社会に無条件で受け入れられている感覚を得られる点が庭的である。
Summary & Key Takeaways
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SNSは、政治的な敵を批判するだけでも短時間で反応を得られる、効率のよい承認交換装置として機能する。宇野常寛は、承認が目的になると、問題を解決したり前提を検討したりするより、所属する「界隈」が喜ぶ評価を選びやすくなると指摘する。アイデンティティの政治と情報技術の結合は個人を力づける一方、分断や政治的動員を強める副作用も持つという。
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SNSへの対抗策として濃密な共同体を作る発想には、共同体の中心から外れる人を排除する危険がある。宇野は、誰もが同じ物語の主役になれるわけではなく、弱い立場の人やよそ者にとって共同体は地獄にもなり得ると述べる。そのため、所属や好意に左右されず、お金を払えば誰でも商品やサービスを利用できる資本主義と、機能する再分配を重視する。
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「庭」とは園芸空間ではなく、人間からの承認を目的にせず、身体、道具、仕事、制作、ケアなどの物事と直接関わる場所である。小杉湯の例では、常連同士の濃密な関係ではなく、料金を払えば何者かを問われず受け入れられることに価値があるとされる。一人で物事に向き合う時間を持つことで、SNSの反応を先回りせず、世界の一員であるという手触りを回復できる。
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