Sep 10, 2026
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今月のリストで最初に目を引くのは、言語をまたいだ2組です。
英語ランキングの1位と2位が日本語ランキングでもTop 5に入り、二つの言語の読者はそれぞれ違う一節に線を引きました。
英語1位の『Four Thousand Weeks』は、日本語版『限りある時間の使い方』で5位に入りました。英語版では41人の読者のうち 15人(36.59%) が生産性についての主張に線を引き、日本語版では52人の読者のうち 9人(17.31%) が人生を4000週間と数える一節に線を引きました。英語2位の『Atomic Habits』は、日本語版『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』で4位です。英語版では85人の読者のうち 36人(42.35%) が目標とシステムを分ける一節を選び、日本語版では54人の読者のうち 17人(31.48%) がアイデンティティーベースの習慣を選びました。
同じ本でも、英語読者が選んだのは主張とプロセスで、日本語読者が選んだのは数字とアイデンティティでした。何を読んだかだけでなく、どこに立ち止まったかを見ると、二つのランキングの違いが浮かびます。
日本語の上位では、同じ本が2位と3位を占めています。『イシューからはじめよ』の改訂版と初版は別の版として集計しました。さらに、時間を扱う本が5位、6位、7位、12位、14位、19位に並びます。限られた時間をどう使うかという問いが、8月のランキングを貫いています。
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それでは、2026年8月の Top 20 です。
#1. 『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』
著者は田中渓。最も多くの読者が選んだのは、仕事のフローから投資資金をつくるプロセスについての一節でした。
今の仕事があるなら、その仕事で安定したフローを確保する。そのなかから投資に回せる額を決めて運用する。そのうえで、借入れできるところは借入れをしてレバレッジをかけて資金をつくっていく。──これは「超王道」ともいえるプロセスですが、結局これがいちばん低いリスクで確実に投資をはじめたり、続けたりできる唯一の方法だという結論に僕自身も辿り着きました。
📊 41人の読者のうち 7人(17.07%) が同じ一節をハイライト。特定の一節に強く集まるより、線は全体に散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#2. 『イシューからはじめよ[改訂版]――知的生産の「シンプルな本質」』
著者は安宅和人。同じ本の初版が3位に入り、改訂版と初版が2位と3位を占めました。
世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。
📊 28人の読者のうち 9人(32.14%) が同じ一節をハイライト。初版でも同じ一節が最頻の位置を分け合っています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#3. 『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』
著者は安宅和人。改訂版とは別の版として集計され、こちらは3位に入りました。
「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること 「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること
📊 98人の読者のうち 22人(22.45%) が同じ一節をハイライト。改訂版で紹介した一節も同率で並び、線は一つだけに集中していません。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
著者はジェームズ・クリアー、牛原眞弓。英語版では目標とシステムの対比が最頻でしたが、日本語版ではアイデンティティに読者が集まりました。
多くの人は、 何を 達成したいかを意識して習慣を変えようとする。これは結果ベースの習慣になりやすい。別の方法は、アイデンティティーベースの習慣を身につけることだ。この方法では、 どのような人になりたいかに意識を向けて変化に着手する。
📊 54人の読者のうち 17人(31.48%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#5. 『限りある時間の使い方』
著者はオリバー・バークマン、高橋璃子。英語版では生産性についての主張が最頻でしたが、日本語版では人生の短さを数字で示す一節が読者を止めました。
80 歳くらいまで生きるとして、あなたの人生は、たった4000週間だ。
📊 52人の読者のうち 9人(17.31%) が同じ一節をハイライト。別の一節も同率で並び、線は一つに集まっていません。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#6. 『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』
著者はビル・パーキンス、児島 修。最頻ハイライトは、幸せにつながる経験に金を使うことを勧める一節でした。
大切なのは、自分が何をすれば幸せになるかを知り、その経験に惜しまず金を使うことだ。
📊 43人の読者のうち 14人(32.56%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#7. 『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』
著者はグレッグ・マキューン、高橋璃子。読者が最も多く選んだのは、自分で優先順位を決めることの必要性を示す一節でした。
自分で優先順位を決めなければ、 他人の言いなりになってしまう。
📊 71人の読者のうち 26人(36.62%) が同じ一節をハイライト。日本語Top 20で3番目に高い一致率です。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#8. 『最高の体調 進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法』
著者は鈴木祐。最頻ハイライトは、すべてが満ち足りた状態でも続けたい行動から価値観を問う一節でした。
「もしすでに使いきれないほどの金を手に入れ、理想の仕事につき、毎日が幸福感に満ち溢れていて、誰からも尊敬されていたとしたら、私はどのように行動するだろうか? 自分や他者との関わり方はどう変わるだろうか?」 すべてが満ち足りた状態でもなお行動せずにはいられない物事こそが、あなたの心の底に眠る本当の価値観なのです。
📊 70人の読者のうち 14人(20.00%) が同じ一節をハイライト。次に続く一節との開きは小さく、線は広く散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#9. 『嫌われる勇気』
著者は岸見 一郎、古賀 史健。最も多くの読者が選んだのは、自分の選択と他者の評価を分ける一節でした。
自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、 その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
📊 68人の読者のうち 16人(23.53%) が同じ一節をハイライト。特定の一節に強く集まるより、線は全体に散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#10. 『解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
著者は馬田隆明。三つの一節が最頻で並び、ここでは市場の課題と顧客の課題を分ける一節を紹介します。
ビジネスにおいて症状と病因の混同で最も多いのが、 市場の課題と顧客の課題の混同 です。市場の課題は症状で、顧客の課題が病因と考えてみると、課題の深さが十分かどうかが見えてきます。
📊 55人の読者のうち 8人(14.55%) が同じ一節をハイライト。一つの合意点があるというより、線は全体に散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#11. 『人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』
著者は山口 周。最頻ハイライトは、時間資本の配分と自分らしい人生を結びつける一節でした。
時間資本を適切に配分することで持続的なウェルビーイングの状態を築き上げ、いつ余命宣告をされても「自分らしい、いい人生だった」と思えるような人生を送る
📊 29人の読者のうち 11人(37.93%) が同じ一節をハイライト。日本語Top 20で2番目に高い一致率です。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
最頻の位置には三つの一節が並びました。ここでは、惰性、不安、自分で制御できないことなど、やめる対象を並べた一節を紹介します。
①惰性で続けているが、やめてもじつは問題ないこと ②よく思われたいためにやっていること ③不安だからやっていること ④自分がコントロールできないこと ⑤積み上がらないこと
📊 17人の読者のうち 5人(29.41%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#13. 『本を読む人はうまくいく』
最も多くの読者が選んだのは、読書をリターンが蓄積される投資として捉える一節でした。
本を書く苦労、本をつくる苦労、本を売る苦労を知っている私からすると、 100%以上のリターンが保証されている投資だ。読書すればするほど、リターンが蓄積されていく ことになる。
📊 9人の読者のうち 3人(33.33%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#14. 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』
著者は中島聡。最頻ハイライトは、スタートダッシュ、見積もり、仮眠、マルチタスクを一つの手順にまとめています。
・すべての仕事をスタートダッシュでこなして、絶対に終えられる納期を導き出す ・最初の2割の期間を「見積もり期間」としてもらい、実際には、仕事量の8割を終える ・最初の2割の期間で8割の仕事ができなかったら、期限を延ばしてもらう ・「仮眠を取る」と「マルチタスクをやめる」で、仕事の効率を上げる
📊 66人の読者のうち 17人(25.76%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#15. 『失敗の科学』
著者はマシュー・サイド。読者が最も多く選んだのは、他者の失敗から学ぶ理由を短く示す一節でした。
「人の失敗から学びましょう。自分で全部経験するには、人生は短すぎます」
📊 55人の読者のうち 13人(23.64%) が同じ一節をハイライト。特定の一節に強く集まるより、線は全体に散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#16. 『世界一流エンジニアの思考法 (文春e-book)』
著者は牛尾 剛。三つの一節が最頻で並び、ここでは理解に時間をかけて基礎を積み重ねる一節を紹介します。
どんなに頭がいい人でも理解には時間がかかるもの なのだ。頭のいい人が理解が早いように見えるのは、そうやって時間をかけて基礎を積み重ねているので、既に理解していることに関して頭のメモリにコンテキスト(文脈) が載っているからだ。
📊 34人の読者のうち 7人(20.59%) が同じ一節をハイライト。三つの一節が並び、線は一つに集中していません。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#17. 『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』
著者は鈴木 祐。最頻の位置には二つの一節が並び、ここでは行動と結果に応じて記録対象を変える一節を紹介します。
① 行動を変えたいときには、自分がとった行動だけを記録する ② 結果を出したいときには、結果への過程だけを記録する
📊 31人の読者のうち 6人(19.35%) が同じ一節をハイライト。線は一つの箇所に集まるより、全体に散らばっています。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#18. 『SECOND BRAIN(セカンドブレイン) 時間に追われない「知的生産術」』
著者はティアゴ・フォーテ、春川 由香。三つの一節が最頻で並び、ここではCODEを構成する四つの言葉を示した一節を紹介します。
「CODE」とは、それぞれ キャプチャー(Capture)、オーガナイズ(Organize)、ディスティル(Distill)、エクスプレス(Express) の頭文字を取ったものです。
📊 21人の読者のうち 5人(23.81%) が同じ一節をハイライト。三つの一節が並び、線は一つに集中していません。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
#19. 『あっという間に人は死ぬから 「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方』
著者は佐藤 舞(サトマイ)。最頻ハイライトは、有意義な時間の使い方を自分の人生の舵と結びつけています。
本書が目指す「有意義な時間の使い方」とは、自分の人生の 舵 を自分で握ることとその覚悟、そして智慧を手に入れ、人生の3つの理(死・孤独・責任) を受け入れながら、自分の人生をコントロールしていくこと、と定義します。
📊 21人の読者のうち 8人(38.10%) が同じ一節をハイライト。日本語Top 20で最も高い一致率です。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
著者は朝井リョウ。三つの一節が最頻で並び、ここでは正解がない状況で間違う覚悟を語る一節を紹介します。
「これまでは、間違いさえしなければ、なんとなく正解の部屋に入れました。でも今は正解の部屋自体がないから、たとえ一つも間違わないでいたとしても、ただ〝間違わなかった人〟になるだけなんですよね。そこには何の加点もない。だからもう何をするにも、自分はこうやって間違うって腹決めて脳みそ溶かして動くしかないんですよね。 寧ろそうしない限り、結局何も」
📊 16人の読者のうち 5人(31.25%) が同じ一節をハイライト。 👉 GlaspでHighlightを見る|Amazonで見る
8月は、同じ本を別の言語で読んだ人たちが、別の行を選んだ月でした。『Four Thousand Weeks』と『Atomic Habits』の翻訳版が日本語Top 5に入りながら、最頻ハイライトは英語版と一致しませんでした。
日本語リストでは、『イシューからはじめよ』の改訂版と初版が2位と3位を占めました。版を分けても、解く前に問題を見極める一節が両方で読者を集めています。
そして、時間についての本がリストの各所に並びました。効率、経験、優先順位、仕事、人生の舵。どの本も違う言葉を使いながら、限られた時間を何に渡すのかを問いかけています。
来月のリストは、いま誰かが引いている線でできています。お手元のKindleハイライトをGlaspにインポートすると、その1本に加わります。
それでは、また来月。