フラットな組織はなぜダメなのか?

TL;DR
組織にはヒエラルキーが必要で、完全にフラットな組織は構造上成立しない。人数が10倍になるとコミュニケーションラインは11倍に増えるため、複数チームに分けて階層化する必要がある。ミドルマネージャーの第一の役割は、トップの経営視点と現場視点をつなぐ結節点になることである。
Transcript
今日のタイトルが組織マネージメント7つ の幻想ですけど本当幻想を打ち砕きに来た 麻野さんこれ全部本当にこれ幻想なのかと 思っちゃうんですがそうんですフラットな 組織がいいって思ってるじゃないですかお 2人だけじゃなくて多くの人も思ってるん ですよねでもこれが根本的には間違いです 間違いですはい組織には絶対に ヒエラルキーが必要であるとこの階層を 作った時にこのミドルマネージャーが どんな役割を果たさないといけないかって いうとトップの軽視点とメンバーの現場 視点っていうのを繋いでいかないといけ ないんですよなるほどでこれがうまく繋げ てるか繋げてないかて僕マネージャーと メンバーの会話見てたらもう一発で分かり ます大体陥りがしなのってタイプ1現場に 寄りすぎはいそうだよな本当人って現場が 見... Read More
Key Insights
- 完全にフラットな組織は構造上成立せず、組織にはヒエラルキーが絶対に必要であると麻野耕司は主張している
- 組織は「人」と「人をつなぐコミュニケーションライン」の2要素に分解でき、ラインは人数の増加に対して加速度的に増える
- 3人のチームのコミュニケーションラインは3本だが、4人になると6本と2倍になり、1人増えただけで倍増する
- 10人の組織のコミュニケーションラインは45本、100人では4,950本となり、人数10倍に対してラインは110倍に増える
- 100人を10人×10チームに分けると、各チーム45本×10と マネージャー会45本で計495本となり、ラインは10分の1に減る
- ミドルマネージャーの役割はコミュニケーションの結節点であり、トップの方針を現場へ、現場の状況をトップへ伝えることである
- 現場に寄りすぎるマネージャーはメンバーに好かれるが、トップの方針が実行されないため会社にとってはマイナスになる
- 意思決定には合議・多数決・独裁の3タイプがあり、合議は納得が生まれやすい一方でスピードが遅いという弱点を持つ
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Questions & Answers
Q: フラットな組織はなぜ良くないのですか?
麻野耕司によれば、完全にフラットな組織は構造上成立しないためです。組織は人とコミュニケーションラインで構成され、ラインの数は人数が増えるほど加速度的に増加します。100人がフラットに全員とつながると4,950本のラインを抱えることになり、コミュニケーションが複雑になったまま組織が回らなくなります。組織にはヒエラルキーが絶対に必要だと述べています。
Q: 組織の人数が増えるとコミュニケーションラインはどれくらい増えるのですか?
3人のチームでは3本、1人増えて4人になると6本と2倍になります。10人では45本、100人では4,950本です。人数が10倍になってもラインは10倍ではなく110倍に増えます。経営者はこの点を捉え違え、10倍頑張れば乗り越えられると考えてしまうため、50人や100人の規模で組織が崩壊するケースが多いと麻野は指摘しています。
Q: 組織をチームに分けるとコミュニケーションはどれだけ減るのですか?
100人をフラットなままにすると4,950本ですが、10人ずつ10個のチームに分けると1チーム45本で10チーム分が450本、さらにマネージャーが集まるマネージャー会が45本で、合計495本になります。つまりコミュニケーションチャンネルはおよそ10分の1に減ります。これが階層を作る構造上の理由です。
Q: 組織を階層化するタイミングはいつですか?
チームリーダーが全部のメンバーに1人ずつ指示を出せなくなったタイミングです。麻野のナレッジワークは7人で創業し、プロダクトオーナーの麻野が全員に指示を出していましたが、セールスやカスタマーサクセス、マーケティングまで手を広げると見きれなくなります。ナレッジワークは創業初日からビジネス、プロダクト、エンジニア、コーポレートと部門の箱を分けていたため、移行はスムーズだったと語っています。
Q: ミドルマネージャーの役割とは何ですか?
コミュニケーションの結節点になることです。トップがメンバー全員と直接やり取りできないため、マネージャーがトップの代わりに経営の方針をメンバーへ伝え、現場の状況をメンバーの代わりにトップへ伝えます。麻野はこれを前職のリンクアンドモチベーション時代に教わったと述べ、多くのマネージャーはこの役割を教わっていないためできないと指摘しています。
Q: マネージャーが機能しない組織では何が起きるのですか?
トップが100の戦略を考えてもマネージャーが50しか理解せず、メンバーには30しか伝わらず、メンバーは10しか理解せず5しか行動せず、1しか成果に結びつきません。逆に成功する組織では、マネージャーが90理解して90伝達し、メンバーが80理解して80行動し80成果につなげます。情報が共有される時代では方針そのものより実行力で差がつくと麻野は述べています。
Q: 現場に寄りすぎるマネージャーはなぜ問題なのですか?
メンバーが目標が高すぎると言った時に「本当に経営は現場が見えてないよな」と同調するタイプです。このマネージャーは優しく見えてメンバーから好かれますが、トップの方針がいつまでもメンバーに実行されないため、会社にとっては非常にマイナスになります。逆に経営に寄りすぎるとトップには扱いやすい一方、メンバーとの距離が開いてしまい、これもダメだとされています。
Q: 良いマネージャーの伝え方とはどのようなものですか?
現場視点と経営視点を行き来しながら両者を結びつける伝え方です。目標が高いというメンバーに対し、まず「確かに結構目標高いよね」と現場目線で受け止め、競合状況や資金調達の観点からシェアを取るチャンスだと経営視点を示し、最後に「無理に思えるかもしれないが工夫すれば達成できない目標ではない、一緒に頑張ろう」と現場視点に戻します。どちらか一方に寄る評論家的なバランサーではいけません。
Q: 組織に独裁が必要だというのはどういう意味ですか?
意思決定には合議、多数決、独裁の3タイプがあり、合議は全員が合意するまで話し合うため納得は生まれやすい一方で時間がかかりスピードが遅くなります。社会全体の変化が速い現在、合議で決める会社は弱くなります。独裁とは他人の話を一切聞かないことではなく、メンバーやマネージャーの意見と情報を取り入れたうえで最後は誰か1人が決めることを指します。
Q: 採用の意思決定は誰が行うべきですか?
麻野は特に採用はトップや経営チームが決めるべき場面が多いと述べています。現場のメンバーは短期視点で、忙しいからとりあえず誰でも来てほしいと考えがちですが、その人が会社の価値観と根本的に合わない場合、長期では価値観のずれが露呈して組織がバラバラになります。麻野自身もメンバーが採用したいと言っても自分の面接で見送ることの方が多いと語っています。
Q: 合議で採用を決めるデメリットは何ですか?
全員が合意する必要があるため、不満が出にくい優等生タイプが採用されやすく、エッジの立った尖った人材は誰か1人の反対で採用できなくなる可能性があります。麻野は場面によると前置きしたうえで、このデメリットを踏まえてどの意思決定方式で行くかを決めなければならないと述べています。
Q: 経営視点を持てないマネージャーはどうすればいいのですか?
麻野はこれを経営の責任でもあると述べています。日本のマネージャーは現場上がりが多く役割を教わっていないため、経営がマネージャーの役割をきちんと定義し、どんな視点で物事を考えているかを共有する必要があります。現場は短期視点かつ個別視点、経営は長期視点かつ全体視点というギャップがあるため、1年後、2年後、3年後や業界全体をどうするかを考えさせ、すり合わせる機会を作ることが求められます。
Summary & Key Takeaways
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麻野耕司が挙げる組織マネジメントの7つの幻想は、①フラットな組織、②民主的な組織、③良いチームはマネージャーが作る、④マネージャーには独自性が必要、⑤マネージャーはやるべきことを示す、⑥問題ないチームが素晴らしい、⑦マネジメントには絶対解がある、の7つである。麻野は慶應義塾大学卒業後にリンクアンドモチベーションへ入社し、2010年に30歳ごろで中小企業向け組織人事コンサルティング部門の執行役員に当時最年少で着任、DeNAやZOZO、メルカリ、ラクスルなどの成長企業の組織課題を「組織のドクター」として解決してきた。
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第一の幻想はフラットな組織である。組織は「人」と「コミュニケーションライン」で構成され、ラインの数は人数の組み合わせで決まる。3人なら3本、4人なら6本、10人なら45本、100人なら4,950本と、人数10倍でラインは110倍に膨らむ。スタートアップが50人や100人で組織崩壊しやすいのはこの見誤りが原因で、経営者は10倍の負荷を想定するが実際は110倍になる。100人を10チームに分ければ計495本と10分の1に圧縮できる。Googleもエンジニアにマネージャーは不要という実験を行ったが崩壊したと語られている。階層化のタイミングは、リーダーが全メンバーに1人ずつ指示を出せなくなった時である。
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階層を作ったうえでミドルマネージャーが担うべきは、コミュニケーションの結節点という役割である。うまく機能しない組織ではトップの戦略100がマネージャーに50しか理解されず、メンバーには30しか伝わらず、最終的に1しか成果に結びつかない。成功する組織はマネージャーが90理解し90伝達し、メンバーが80理解し80行動する。悪い型は「現場に寄りすぎ」と「経営に寄りすぎ」の2タイプで、どちらもトップとメンバーの距離を広げる。第二の幻想は民主的な組織で、意思決定は合議・多数決・独裁の3タイプがあり、変化のスピードが増す現在は最終的に誰か1人が決める独裁も必要になる。ただし独裁とは他者の話を一切聞かないことではなく、意見や情報を取り入れたうえで最後は自分が決めることを指す。
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