は9・11 同時多発テロのとき、日本にいた。じつはこのとき、日本に行くのは2回目だった。当時、日本の企業(株式会社アクセス) のアメリカ支社で短期間働いていたが、それまでアメリカで約4年間、日本のスマートフォン向けシステムソフトウェアの開発に携わっていた。
(1)少なくとも線路沿いは国の大部分が雑然としていて、戦後的な様相を呈していること。 (2)プログラミング文化が、多くの点で1960年代から抜け出せていないように見えること。 (3)都市部の教養のある日本人でさえ英語が上手ではないこと。 (4)禅が日本ではクールではないこと。 (5)渋谷の店で、大きな容器に入ったマジックマッシュルーム(摂取すると幻覚作用を引き起こすきのこ。2002年に日本でも規制された) が買えること。
そんな縁のある日本について、私はいま次の五つのことを考えている。 (1)アメリカはペリー提督の日本遠征について日本に謝罪すべきだ。 (2)徳川時代の日本が失われたことは、人類にとって歴史的な損失だった。 (3)太平洋戦争の原因はアメリカの外交政策にあった。 (4)たった一人、ダグラス・マッカーサーだけが、日本が完全にアメリカに取り込まれてしまう事態を防いだ。 (5)日本が政治、軍事、技術、商業、金融、そして何より文化の面で独立性を保ち続けるならば、それは人類全体にとってより良いことになるだろう。
「(4)たった一人、ダグラス・マッカーサーだけが、日本が完全にアメリカに取り込まれてしまう事態を防いだ」については、マッカーサーが 19 世紀のアメリカの東洋植民地主義という、いまでは失われた文化の中で育ったことはよく知られている(彼の父親はフィリピン総督だった)。この文化は賛否両論があるものの、イギリスの「間接統治」の慣習を受け継いでいた。 つまり、政治的・文化的革命を押しつけるのではなく、現地の文化や体制を維持するという慣習である。 しかし、マッカーサーの側近(とくに参謀部長のチャールズ・ウィロビー) はアメリカ政府における最後の筋金入りの反共産主義派であったにもかかわらず、政治的にも文化的にも、ニューディールの潮流に抵抗できない点が多々あった。
議論の余地はあるが、戦前日本の最大の誤りは、イギリスと同盟を結び、いわばイギリスの手先として、ロシアをグレート・ゲームの中で打ち負かす役割を果たしたことだったのかもしれない。日英同盟によって、日本は 20 世紀の複雑で暗い国際政治の迷路に深く迷い込むことになり、さらに(比喩的に言えば)「道路の反対側を走る」ような状態、つまり他国とずれた進路を取ることにもなった。 根本的に言えば、 19 世紀から 20 世紀にかけての英米の対外政策は、強力で独立したあらゆる国家に対して敵対的だった。 日本は日露戦争でロシアを打ち破ったことで、いずれ「東方における敵対的帝国」として、ロシアの役割を引き継ぐ運命にあったのだ。そして、日本は満州から朝鮮、台湾、さらに中国へと自らの帝国を拡大していくなかで、世界を主導しているイギリス帝国の基準や慣行、そしてその国際法に従って行動しているのだと自認していた。 もちろん、相違点もあった。たとえば人権侵害の問題などで、イギリスでは考えられないようなものもあった。そうした点を過小評価してはならない。 しかし、日本は無法な「海賊国家」だったわけではない。どの帝国的行動についても、少なくとも正当化する法的な理屈を用意していた。これは、プロイセン王国のフリードリヒ2世がシレジアに侵攻したときと同じである。 これこそが明治日本の外交的な思考様式だった。彼らはムーア人でもなければ、アステカでもない(「未開・非西洋的な存在ではない」というやや強い対比表現)。スーツにシルクハットを身につけた、近代国家だったのだ。 しかし実際には、世界そのものが変わりつつあり、同時に国際秩序のルールも変化していた。1815年以前、世界は多極的な秩序だった。だが1815年以降、ロンドンが世界の中心となった。ウェストファリア体制...
もし「枢軸」が連携して、関東軍がソ連に対して行動を起こしていれば、アドルフ・ヒトラーはスターリンを打ち破り、「枢軸」は旧世界全体を征服していたはずだ。 では、なぜそうならなかったのか? 「枢軸」など存在しなかったからである。 残念ながら、「枢軸」が存在しないとなると、アメリカ的な漫画のような「第二次世界大戦」史観そのものが崩れ去ってしまう。
そしてもちろん、人口は崩壊的に減少している。歴史に「善人」などいない。だが、過去が未来を正確に予言しているのを見るとき、私たちはそれに耳を傾けざるを得ない。 しかし、それでもなお……ダグラス・マッカーサーは、征服した日本を完全な「脱日本化」から救った。歴史的な日本の重要な要素の多くは残された。中国の文化大革命のような悲惨な出来事は日本では起こらなかった。 「民主主義を装った常設の官僚機構」によって、政治的安定は維持された。大規模な移民の流入も(いまのところは!) ほとんど回避されている。戦時世代のエネルギーが新しい経済を生み出し、技術が繁栄をもたらした。 さらに、プラザ合意という大きな金融的打撃と、屈辱的な国家的譲歩のあとでさえ、日本はなお快適な生活を維持している。特定の専門的な製品において十分な経済的優位を保っているため、資源の乏しさを輸入で補うことも可能である。
(1)独立を宣言する:占領下でつくられた日本国憲法やプラザ合意、その他 20 世紀の国際的取り決めをすべて破棄し、 18 世紀ヨーロッパ型の古典的国際法に立ち返る。 (2)すべての権力を天皇に戻す:ただし天皇自身は行政や経営の専門家ではないため、「1人取締役会」のような役割を担い、実際の執行権は、1人のCEO、もしくは多くても2〜3人の若く有能で実績ある指導者チームに全面委任する。 (3)日本の金融システムを閉鎖する:国内の対外資産をすべて円に交換し、海外の円資産はそれと引き換えに処理する。差額がプラスなら金(ゴールド) に換えて国内に持ち帰り、マイナスなら新たな金本位の資本層に転換する。国内の円および円建て証券は満期に応じて金に交換し、国際貿易はすべて現物の金で決済する。 (4)日本のインターネットを閉鎖する:政府が、ビジネスや観光など正当な目的のために限定的な越境デジタルサービスだけを提供する。 (5)北朝鮮を金正恩一族から買収する:彼と側近全員に無条件の亡命と莫大な資金を与え、その国家を日本の委任統治領とする。 (6)日本にいる人間は「国民」「国民の個人的招待客」「観光客」のいずれかに分類する:外国人は入国する際、必要なものはすべてレンタルし、制服や追跡タグを着用し、基本的に権利はほとんどなく、その代わり高額な費用を日本に支払う。 (7)防衛・攻撃の両面で先端兵器を積極的に開発する:核、宇宙、ドローンなど。 (8) 21 世紀版の新しい経済産業省を創設し、日本の技術的優位を全面的に回復する。 (9)幼児教育から博士課程まで、まったく新しいエリート教育システムを構築し、(8)を支える人材を育成する。 (10)生産性向上の成果を一部の贅沢のためではなく、すべての人にとっての「充実した仕事」に振り向けることを恒久的方針とする:生産プロセスや構造に戦略的制限を加え、新たな職人的、...
カテドラル(大聖堂)
「闇の覚醒」という思想のキーワードの一つが、「カテドラル」(大聖堂) だ。簡単に言えば、大学・学界、大手メディア、文化・教育機関、官僚機構の知的中枢などが、相互に結びついている文化的・知的権威構造である。これらは明示的な陰謀組織ではないが、リベラルな世界観を共有する「非公式なネットワーク」としていまも機能している。










Import your Kindle highlights to review, organize, and share the ideas that matter most to you.
Get the free browser extension