未来思考2045: 危機と分断、そしてAIは世界をどのように変えるのか?

未来思考2045: 危機と分断、そしてAIは世界をどのように変えるのか?

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motonobu Isoya

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未来思考とは、未来がたとえ予想外の事態になっても、私たちが世界の意味を解釈し、存在を維持するために必要な行動を取り続けることを目的とした、生物の生存本能に基づいた具体的な戦略と技法なのです。

「未来の歴史を記述するにあたって、まず人類の過去の歩みについて語る必要がある。未来もなんらかの普遍性に規定されているわけであり、したがって過去の歴史の構造を把握することにより、数十年先の未来の歴史も予測することが可能となってくるのである」

『トム・ソーヤの冒険』で有名な小説家マーク・トウェインは「歴史は繰り返さない、ただし、韻を踏む」という言葉を残したとされています。

情報操作をおこなって人々の心理を操る専門家はスピンドクターと呼ばれていますが、彼らは、これらの認知科学、行動心理学、マイクロマーケティング、エンゲージメントを高めるデジタルプラットフォーマーのアルゴリズム等のテクニックを緻密に連携させます。そして政治的な影響力工作をグローバルに展開し、有権者の個々の漠然とした不安や怒りを、政治的な武器へと変えています。

イギリスのジャーナリスト、デイヴィッド・グッドハートはその著書『The Road to Somewhere』において、社会が政治的・文化的に「anywhere どこでも」生きていける人々と「somewhereどこかで」しか生きられない人々に分断されていると主張しました。 「anywhereどこでも」の人々はグローバルに活躍し、流動性が高く、高学歴であり一般的に都市部や国際的な分野で働いています。グローバル化の恩恵を受け、金融、メディア、テクノロジーなどの知識集約型産業で働くことが多く経済的にも成功しています。社会的にはリベラルで、多様性、移民、多文化主義、進歩的で普遍的な価値を支持します。政治、メディア、学術界、主要機関を支配し、somewhereの人々が疎外感を抱くような形で公共の議論を形成しています。 一方で「somewhereどこかで」の人々は、その土地に根付いていて、地域や国家に対する強いアイデンティティを持ち、労働者階級または中流もしくは下層階級出身であることが多く、社会的には保守的で、急速な変化、移民、グローバル化に対して懐疑的です。小都市や地方に住む傾向が強く、大学学位取得者も少なく、地理的な移動性も低く、グローバル化や技術革新の負の影響を受けた伝統的な産業で雇用されることが多いため、経済的に不安定な傾向があります。

有権者も、「政治家としての政策と資質」ではなく、「演出されたキャラクター」に投票しています。そして、選ばれた政治家はその期待に応えるべく、「本人そのもの」というよりは「期待される記号の演技者」となります。 民主主義における議論も、もはや〝生きた人間同士〟の事実にもとづく対話や熟議ではなく、「記号化」された人格同士のポジショントークの対決ショーへと変質しつつあります。

リベラルに限らず、意識が「記号化」された私たちは、複雑な政策論争よりも、「既得権益をぶっ壊す」「偉大な国を取り戻す」「日本列島を強く豊かに」といったワンフレーズ化された記号的なスローガンに高揚し、自らをその「正義」の一員とすることで安心感を得ようとします。

客観的な事実や科学的根拠よりも、自分が帰属する「小さな集団」や関心テーマについてインフルエンサーが語る「 物語」を真実として信じる傾向が強まっています。 陰謀論や反ワクチン運動などが広がる背景には、マスメディアという統合的な情報源を離れ、「多元化」した情報源に「自分たちの真実」を見出す心理があります。社会全体のバランスよりも、「環境保護」「移民反対」「動物愛護」など、特定のテーマにのみ強い関心を持ち、その実現のためには他者との衝突も辞さない過激な活動に参加する意識も、一部の人の間では高まっています。

カウンターエリートとは、「既存の秩序や制度に対して『何かが間違っている』と主張し、未来に向けて破壊もしくは改革しようとする新しい勢力」のことです。奨学金を借りてようやく大学を卒業しても就職先がないなどの閉塞感を持った優秀な若者の不満が、既存の政治・経済・社会への批判、攻撃に向かっていきます。 *4 本著のカウンターエリートの考察全般においては『カウンターエリート』(石田健)の内容を参考にしつつ、より幅広くその存在を再定義しています。 ターチンは歴史上、そのカウンターエリートが貧困化して絶望した 大衆 と結びつき、支配階級の権力を奪おうとすることで、国家は内戦状態に陥ってきたと分析しています。

テクノ民主主義[O-P]シナリオは理想的に見えますが、「  合意形成と協働プラットフォーム」の実行にあたって私たちは、異なる意見に触れ、対話し相違点を見つけながらも、合意を目指していく時間と忍耐力が必要とされます。

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