頭がよく、呑みこみの早い人であれば、「理性」といった程度の言葉なら、つっかえることなくすぐに使いこなせるでしょう。でも、私は、言葉や概念と仲良くなるのに時間がかかるのです。長くつきあわないと、どうもその相手を、うまく理解できません。充分理解し、自分のもの(その対象のあらゆる側面がおおよそわかる) にしないと、概念や言葉を 他人前 で(顔色を変えずに?) 使えないのです。困ったものです。本当のことを言うと、いまだに「理性」という言葉とは、仲良くなっていないのかもしれません。向こう(理性) もそう思っているかもしれませんが……。
真に重大な哲学上の問題はひとつしかない。自殺ということだ。人生が生きるに値するか否かを判断する、これが哲学の根本問題に答えることなのである。それ以外のこと、つまりこの世界は三次元よりなるかとか、精神には九つの範疇があるのか十二の範疇があるのかなどというのは、それ以後の問題だ。そんなものは遊戯であり、まずこの根本問題に答えなければならぬ。(
世界の次元の数であるとか、人間の精神のあり方など、どうでもいい。そこがポイントじゃない。ポイントは、この世界そのものの「訳のわからなさ」なのだ、というわけです。訳がわからないままに人生を生きていくわけにはいかない、とカミュは、宣言しているのです。










Import your Kindle highlights to review, organize, and share the ideas that matter most to you.
Get the free browser extension