マインドセット:「やればできる!」の研究

マインドセット:「やればできる!」の研究

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About This Book

本書は心理学者キャロル・S・ドゥエックが提唱する「マインドセット」の理論を、豊富な研究と事例で解き明かす一冊である。人間の能力観は大きく二つに分かれる。

硬直マインドセットの人は、自分が他人からどう評価されるかを気にし、能力を繰り返し証明せずにはいられない。失敗を恐れ、即座に完璧であることを求め、つまずくと言い訳や責任転嫁に走る。一方、しなやかマインドセットの人は、自分を向上させることに関心を向け、困難こそを成長の糧と捉える。「能力は伸ばせると信じている分野の能力は、実際に伸びていく」という研究結果が、この信念の力を裏づける。

ドゥエックはこの枠組みを、教育、ビジネス、スポーツ、恋愛・人間関係、子育てといった人生のあらゆる領域に展開する。たとえば、子どもの知能をほめると学習意欲が下がり、努力をほめると意欲も成績も上がるという有名な実験。ジャック・ウェルチやアン・マルケイヒーといった謙虚で学び続けるリーダーと、リー・アイアコッカに代表される「CEO病」の対比。真のスター選手がチームを「わたしたち」と語る姿勢などが紹介される。

最も重要なメッセージは、_マインドセットは自分の意志で選びとることができる_という点だ。失敗は終わりではなく、可能性を秘めた未完成品の証であり、これから伸びていくための手掛かりである。評価する/されるの関係から、学ぶ/学びを助ける関係へ。本書は読者にその転換を促す実践的な指南書である。

Key Takeaways

Top Highlights

硬直マインドセットの人は、自分が他人からどう評価されるかを気にするのに対し、しなやかマインドセットの人は、自分を向上させることに関心を向ける。

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知能研究の大家、ロバート・スターンバーグによると、高度な専門性を身につけられるかどうかの最大の決め手は、「あらかじめ備わった固定的な能力にではなく、目的に即してどこまで能力を伸ばしていけるかにある」という。言いかえると、先達のビネーが認めていたように、先頭を切って走りだした者が必ずしも最終的な勝者になるとは限らないのである。

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思いどおりにいかなくても、いや、 うまくいかないときにこそ、粘りづよい頑張りを見せるのが「しなやかマインドセット」の特徴だ。 人生の試練を乗り越える力を与えてくれるのは、このマインドセットなのである。

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能力は伸ばせると信じている分野の能力は、実際に伸びていく ことが、私たちの研究からわかっている。

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いつもやりたいと思っていながら、うまくできる自信がなくて、やらずにいたことはないだろうか。それを実行に移してみよう。

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「すごく難しくても本気で頑張って、以前にはできなかったことができたとき」 「ずっと考えていた問題の解き方がようやくわかりはじめたとき」  即座に完璧にできたときではなく、時間をかけて何かを習得しているとき、困難に立ち向かいながら前進しているときなのだ。

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伝説的なバスケットボールコーチ、ジョン・ウドゥンは、 失敗を何かのせいにしないかぎり、その人は失敗者ではない と語る。つまり、 自分が間違いを犯したことを認めることができれば、そこから教訓を得てまだまだ成長していける ということなのだ。

Highlighted by 4 people

この調査は知能検査の問題を用いて行なっているので、 能力をほめると生徒の知能が下がり、努力をほめると生徒の知能が上がったことになる。

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ウェルチは本物の自信とはどういうものかを学んでいった。「何ごとにもオープンな姿勢を保っていられること、変化を積極的に受け入れ、新しいアイデアを、その出所に関係なく取り入れられる勇気」こそが真の自信なのだ。地位や肩書、高価なスーツや高級車、企業買収の成功などとは関係ない。本当の自信はマインドセット──成長しようとする気構え──にこそ表れるものである。

Highlighted by 4 people

才能は磨けば伸びるという信念が、どれほどの情熱を生みだすか、おわかりいただけたと思う。その気になれば能力はどんどん伸ばすことができるのに、なぜ、現在の能力を示すことばかりにこだわって時間をムダにするのだろう。欠点を克服しようとせずに、隠そうとするのだろう。ぶつかりあう中で自分を成長させてくれる友人やパートナーを求めずに、ただ自尊心を満たしてくれる相手を求めてしまうのだろう。新しいことに挑戦せずに、うまくできるとわかっていることばかり繰り返すのだろう。  思いどおりにいかなくても、いや、 うまくいかないときにこそ、粘りづよい頑張りを見せるのが「しなやか

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AI Review

4.5/ 5

14人の読者によるハイライトを分析した結果、「硬直」と「しなやか」という明快な二項対立が幅広い領域に応用され、多くの読者の共感を集めた良書であることがわかりました。

Pros

  • +二項対立の枠組みが明快で、自分の思考パターンを即座に当てはめられる
  • +教育・仕事・スポーツ・人間関係・子育てと応用範囲が極めて広い
  • +ジャック・ウェルチやマイケル・ジョーダンなど具体的な事例が豊富
  • +「能力をほめると意欲が下がる」など研究データに裏づけられた説得力
  • +鏡に貼る問いかけなど、すぐ使える実践法が示されている

Cons

  • 天才も幼少期から才能を示すケースが多いのではという反論への説明がやや弱い
  • 事例が成功者に偏り、努力が報われない場合の扱いが手薄に感じられる場面がある

Glasp AI analysis based on highlights from 14 readers.

Who Should Read This

子育て中の親や教育者、部下を育てるリーダー・マネージャー、スポーツやビジネスで伸び悩みを感じる人に最適です。また、失敗や評価への不安に苦しむ人、人間関係や恋愛で「相性は最初から決まっている」と思い込みがちな人にも示唆を与えます。専門知識は不要で、自分自身の能力観を見つめ直し、より成長志向な生き方へ転換したいすべての人に向いています。

Frequently Asked Questions

この本は何について書かれていますか?

人間の能力観を「硬直マインドセット(能力は固定的)」と「しなやかマインドセット(能力は努力で伸ばせる)」の二つに分け、その違いが学業・仕事・スポーツ・人間関係・子育てにどう影響するかを論じた本です。

誰のための本ですか?

子育て中の親、教育者、部下を持つリーダー、伸び悩むアスリートやビジネスパーソン、そして失敗や評価への不安を抱えるすべての人に向いています。

主な学びは何ですか?

マインドセットは自分で選びとれること、失敗は成長の手掛かりであること、そして「能力をほめる」より「努力やプロセスをほめる」ことが意欲と成長を引き出すという点です。

読む価値はありますか?

多くの読者が共感を示しており、自己変革や子育て・指導の指針として高い実践的価値があります。明快な枠組みのおかげで読後すぐ行動に移しやすい点も魅力です。

子どものほめ方について何を教えてくれますか?

頭の良さや才能をほめると子どもは挑戦を避けるようになり、努力やプロセスをほめると意欲と成績が向上するという研究結果が示されています。スピードや完璧さを評価するほめ方は避けるべきだとされます。

努力すれば何でも達成できるという本ですか?

いいえ。本書は「努力すれば何でもうまくゆくわけではない」とも明言しています。能力は伸ばせると信じることの重要性を説きつつ、境遇の差や努力が同じように報われない現実にも触れています。

How to Apply What You Read

Discussion Questions

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