下手の横好き

自分だけが満足するのではなく、周囲から評価され るような高いパフォーマンスを発揮できる状態

本当は高い能力を持っていながら、日常ではなぜか使いこなせない

別の能力が足を引っ張っている

得意なことを活かした 人が、高いパフォーマンスを出せることを示したデータには、いまのところ信頼でき るものが少ない

すでに作業へのモチベーションが高い人の場合は、自分の欠 点を意識したほうがパフォーマンスは上がりやすい

自分の得意なことを貫くと、逆に大きな成功を逃してし まうケースが、いくらでも存在している点

えて自分が得意なことをあきらめたほう が良いケースは珍しくない

君たちは正しい状況に置かれた特性を「才能」と呼び、間違った状 況に置かれた特性を「欠点」と呼んでいるにすぎない。その意味では、才能などもと もと存在すらしない

知能と成功は相関関係にはない

生まれつきＩＱが高い人は、物理学者、エンジニア、神経外科医などの 職業で活躍しやすかった。そのおかげで、ＩＱが高い人は年収も高く、ポイントが１ つ上がるごとに、平均で約２万５千円から６万円ぐらい年収が上がる

自分の見た目や能力に関しては、周囲からの評価がだいたい半 分ぐらいズレるもの

未来の収入 を増やすためには、グリットよりも知能のほうが13 倍も重要だった

グリットの高さと学校の成績にはほとんど関係 がなく、グリットが高くても仕事のパフォーマンスは３％しか改善しない

「あきらめ」というと後ろ向きな印象もあるが、実際には、ネガティ ブな体験をより広い視点から見直す手段になりえる

練習量が少ないにもかかわらず、一流になれた 人が大量に見つかってしまった

ＩＱが高い親の子どものＩＱが高くなるかどうかは、約９～16 ％ぐ らいでしか予測できない。親のＩＱと子どものＩＱの相関係数は、０・３から０・４

「人生は『生まれ』で決まると思っ ている」

遺伝の影響

遺伝率ってデータの取り方しだいじゃないですか？ まわりの 人との比較で決まる

私た ちが受ける遺伝の影響は、周囲のどのグループと比べるかによってコロコロ変わるわ け

まのところ、人間の能力や性格を明確に決める遺伝子が見つ かった例はない

親の育て方、教育、交友関 係などにより、遺伝子のオンオフが変わった

サラサーテは「天才だと！ 37 年間、１ 日 14 時間ずつ練習してきたのに、今になって天才と呼ばれるなんてふざけている！」 と答え、ロダンは「天才？ そんなものは決してない。ただ勉強だ。方法の積み重ね だ。つねに目標を計画し続けるということだ」

「好き」や「得意」なことで才能を探そうとしている ② 人生を成功に導く「特別な能力」があると思っている ③ 人生は「生まれ」で決まると思っている

好きを追えば社会で活躍できるという考えを支持するデータはほぼないし、実際には、 逆にパフォーマンスが下がってしまう

スキルのなさが足を引っ張っている

得意なことを活かそうとしても、仕事の成果は「上がるか上がらない か」ぐらいの微妙な違いしかない

その人のスキルや状況によって、「得意」が効果を持つかどうかが変わってくる

誰かとチームを組むときは、あえて自分が得意なことをあきらめたほう が良いケースは珍しくない

２６０００人のＣＥＯを調べたデータでは、彼らは他の労働者の平均12 倍を稼い でいたにもかかわらず、ＩＱについては平均レベルの人が多かった

ある分野をマスターするために必要な要素のうち、練習の重要性が占め る割合は 12 ％ぐらいだった

遺伝率は、集団のなかの「バラバラ具合」を表す数字

ＩＱの遺伝率が０％の人が存在する

遺伝率は「自 分にどんな能力があるのか？」や 「自分の能力を変えるのがどれぐら い難しいか？」などの疑問について は、何も教えてはくれない

知性や性格といった複雑な要 素を遺伝で判断するのは、ほぼ不可能

サラサーテは「天才だと！ 37 年間、１ 日 14 時間ずつ練習してきたのに、今になって天才と呼ばれるなんてふざけている！」

たいていの研究では、 学校でどれだけ優秀だろうが、その後の仕事でも活躍できるとは限らないと結論づけ ている

人生とは、「異能バトル」である

私たちの「好 き」は時間とともに変わる点

トラウマが足を引っ張っている

自分の得意なことに集中した場合、仕事へのモチベーシ ョンや満足度は上がるが、それが高いパフォーマンスに結びつくケースは少ない

私たちの「才能」は、時と場所によって定義が変わ る

どの能力が役に立つのか？」は、状況によってコロコロ変わ るから

Ｑの高さは複雑なスキルが必要な職業では活きるが、それ以外の仕 事では、知能のメリットをうまく使えない

練習には意味があるけど、そこまで重要でない可能性が高い

もそもＩＱの高さを決めるのは遺伝だけでなく、栄養や教育といった外か らの要素の影響も大きい

人生は生まれが９割」というのは、私たちの特性や行動の９割には 遺伝の基盤があるという意味

君たちが持つ遺伝子の働きは、あとから努力 で変えられる

才能とは、グループ内の「かたより」が評価された状態である

間の好みは平均２～３年 で切り替わることが多い

環境が足を引っ張っている

長所を伸ばすよりも、欠点を直すほうが効果が大きい

絶対に優れた能力やスキルなんてものはなくて、どれが良いのか悪いのかは、 周囲の状況によって変化する

が役に立つのかは環境によって大きく変わる

実際には「両親の裕福さ」と「子ども時代のＩＱ」という ２つの要素を合わせても、将来の年収の約14 ％しか説明できなかった

トレーニング方法が確立されている分野

毎日 の体験によってどのスイッチが入るかが違ってくる

ルールがあいまいな世界ほど、 あなたは異能バトルに勝ちやすくなる

好きを追求すると、モチベーションの変化に弱くなっちゃう

セルフイメージが足を引っ張っている

「得意を活かす」ことの効果が、状況によって異なる

ＩＱの予測力がもっとも高いのは「学歴」

はじめて練習をする際には、その分野の専門知識を持ったコーチの指導を受 ける

いていの人の「好き」が、世の中から求められていない こと

卒業した大学がいかに有名校だったとしても、その後の人生で高収 入を得られるかどうかとはほぼ関係がなかった

１万時間の法則」って、大半の人にはあまり関係がなさそう

好き」を追う人に対する評価が、状況によって異なる点

人生の成功に おいて、自尊心の重要さが占める割合は9 ％前後

高いパフォーマンスを発揮する人たちは、練習以外の88 ％を「他の要因」が占め ていた

努力は「過去の自分を超える」ために 行うのであれば意味がある

その人が誰に何をするかで変わ ってしまう

斬新なアイデアを顧客に売り込む際は、「好き」をアピールした態度が有効に働く。 しかし、具体的な条件の交渉を行うときには、「好き」をアピールした態度が逆効 果に働き、不利な契約にいたることが多い。

「特定のグループのなかで認められるスキルの差は、練習では説明できない」

ビジネスで情熱的な姿勢を見せても、基本的には、最初からこちらの主張に好意を 持っている相手にしか効果を発揮しない。こちらに反感を持っている相手に情熱を 見せた場合は、逆に反感を買うだけに終わることが多い

「他人に勝つため」ではなく、「過去の自分に勝つた め」であれば、努力は裏切らない

好き」を正しく使うには、自分の情熱がうまく機能する場面を見極めねばなら ない

① 人生の成功を約束するような能力はない ② 人生の成功に関わる要素は無数に存在する

自然にやってしまうこと」に注目すると、多くの能力を見過ごしかね