Home
My Highlights
Discover
Sign up
Read on Amazon
ぼくは古典を読み続ける~珠玉の5冊を堪能する~
www.amazon.co.jp/dp/B0BV9MYHYV
Import Your Kindle Highlights to Glasp Today 📚
Top Highlights
です。それは法律を作って、取り締まればいい。 でも論理が飛躍して、外来種はすべて悪い、何が何でも固有の生態系を守らないといけない、という話になると、これはもうダーウィンの考えをまったく理解していないことになります。一六〇年以上前にダーウィンも書いているように、島にも鳥の糞によって植物が運ばれて、どんどん外来種が入ってきます。だから自然淘汰が起きるのです。固有の生態系は、存在し得ないというのが自然の姿で、外来種から固有の生態系を守れという発想は反自然科学だと言えます。
孔子の教えを弟子が記録した『論語』に、「五十にして天命を知る」とありますが、孔子は政治家になりたくて、五十歳を過ぎてからいろいろな国に自分を売り込みに行きました。彼は少し誇大妄想のようなところがあって、「自分は神様から、総理大臣になって一国を率いるよう命令を受けた」と思っていたんです。だけどその国の総理大臣が、自分のポストを狙うような人を歓迎するはずがありませんよね。だから時には、命を狙われることもありました。なかなかうまくいかなかったんです。 それで七十歳になって政治家になることを諦めて故郷に戻り、弁論術のようなことを教えて余生を過ごしました。政治家になりたかったけどダメやった。まあ、しょうがないなということで、思想家になった。
ビジネスでは、ルールのない意思決定をしなくてはいけない場面もあります。A案とB案どちらがええか、というようなケースです。だけど実際に迷うことはほとんどないと思います。数字、ファクト、ロジックで分析すれば、どちらがいいかわかるのです。
ひとつは社会が伸びているとき、高度成長期や景気がいいときには人々の気持ちが高揚しているので、そういう時代に書かれた物語はだいたい明るいということ。社会が停滞していたり、景気が後退していたりすると人々は暗くなりますから、そういう時代に書かれた物語は暗くなります。つまり時代の影響を受けやすいということです。今、中国の書店ではぼくが見る限り、「お金が儲かれば人生はこんなに楽しい」というような経済の好調さを反映した本が多く並んでいます。人間の頭はわりと刹那的で、そのときそのときの状況に左右されやすいんです。
人間の脳みその機能は昔からずっと変わっていません。そのことを説明するのに、ぼくはよくストラディバリのつくったバイオリンやビオラの話をします。世界最高峰の名器と言われていますが、どんな材料を使って、どんなニスを塗っているかはほぼすべて解明できている、つまり科学的にはわかっているのですが、同等のものをつくることはできない。これは人間の脳が進化しないからです。ストラディバリのようなバイオリンづくりの天才が生まれるのはアトランダムで、何百年にひとり生まれるかどうか。どんなに科学が進歩しても、人間の脳は進化しないので、ストラディバリのような天才が再び登場しない限り、あのようなバイオリンはつくれないのです。
Share This Book 📚
Ready to highlight and find good content?
Glasp is a social web highlighter that people can highlight and organize quotes and thoughts from the web, and access other like-minded people’s learning.
Start Highlighting