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古びた未来をどう壊す?~世界を書き換える「ストーリー」のつくり方とつかい方~
www.amazon.co.jp/dp/B0BS3D69V1
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ハーバード大学教授のマーティン・プフナーは、著書『物語創生』で、アシュルバニパル王が『ギルガメシュ叙事詩』を物語として楽しんだだけでなく、これを極めて重要視し、この物語をお手本にして自らの領土を広げていった様子を紹介しています。 王を神話化した 荒唐無稽 な物語が、後世の王に「実用書」として使われていた のです!
学問が発展していくと、フィクションは「知」を伝えるツールとしてさかんに使われるようになります。 その先駆けが、 ローマ時代の哲学者、ルクレティウスの『物の本質について』 です。 紀元前 55 年ごろに書かれたこの本のテーマはなんと「宇宙論」。といっても、形式は論文調ではなく「詩」です。 宇宙論を詩で表現する なんて、僕ら現代人から見てもすごく斬新ですよね。今ならSFにカテゴライズされるのではないでしょうか。
この本が、なんと1500年も後になって再ブレイクします。印刷革命に沸く 15 世紀のヨーロッパで出版され、当時の知識人に熱心に読まれたのです。 そして、読者の顔ぶれがすさまじい。『君主論』で知られるマキャベッリ、地動説を唱えたガリレオ、万有引力を発見したニュートン……と大物揃い。ただ読まれただけでなく、彼らの思想や発見にも大きな影響を与えています※7。
逆にフィクションなればこそ語り得る哲学もある のです。 たとえばヴォルテールは『カンディード』でユーモラスに人生の 機微 を説き、ニーチェは『ツァラトゥストラはかく語りき』で自らの思想を孤独な男に代弁させました。そして、サルトルは『嘔吐』で屈折した青年の生き様を通じて人間の実存について語っています。 思考を伝えるツールとしてフィクションを使うこと。それは決して、突飛な発想ではありません。複雑な思考の本質を、単純化せず、しかもわかりやすく人々に伝えたいときこそ、豊かな 比喩 表現が 駆使 できるフィクションが本領を発揮します。
サルトルは、 文学を創作することはもちろん、読者として文学を読むこともアンガジュマンである といっています。
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