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約束の果て―黒と紫の国―(新潮文庫)
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梁 斉 河 考古学研究者。 伍 州 の南端で発掘された矢形の装身具の研究を命ぜられる。 梁 思 原 斉河の息子。 朱 白 島 の中学校で 教鞭 をとる。 田辺 幸 宏 朱白島で中学生記者の引率中に思原と出会う。 田辺 尚 文 失職中に無理矢理、父・幸宏の遺言を託される。 南 朱 列国 演義 編者不明。素乾代(1425-1639)中期に成立したものと目される。天地開闢から古代にかけての、朱州南部に興った国々の歴史が語られている。通俗的な読本として流通した〈小説〉と見られている。 真 气 壙国の第四三二〇一王子。 祭祀 をおこなうため 南国へと赴く。 瑤花 南国の氏族を束ねる。 炎 能 南国の文事を 司る。 大音声 の持ち主。 微 鳳 南国の武事を司る。 隠形 に 長...
私が手にしている古びた紙の束は、吹き付ける風によって千々に砕かれていった。そこに 綴られていた 数多 の言葉たちは、意味を喪失しながら文節に分かたれ、さらに個々の文字だけとなって花びらと混ざり合ってゆく。 文字が、物語が、どこか遠くへ飛びさろうとしている。
壙と 南を 統べた二人の王が辿った数奇な歴史が、この光景を作り上げたのだ。
所長は、先の大戦で民衆のアジテーターとして名を 馳せた文芸活動家である。彼の書いた扇情的な 檄文 は、何万という若者を戦場へと駆り立てた。現在の立場はその対価として与えられた名誉職であり、考古学に 微塵 も興味を抱いてはいないのだ。
青銅器の発見と時期を同じくして、伍州を南北に分ける内戦が 勃発 した。戦後復興の利権をめぐる党派闘争が、武力紛争にまで発展したのだ。 所長がこうして口を挟んでくるのは、かつての栄光を取り戻すためなのであろう。この青銅器を伍州の歴史を一変させる大発見に仕立て上げ、それを手土産として朱白軍国民 啓蒙 局の重役にでも就こうという腹積もりなのだ。
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