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日本の思想家入門 「揺れる世界」を哲学するための羅針盤 (角川新書)
www.amazon.co.jp/dp/B0BKKSD6BM
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論理で考えて言葉で表現するのが西洋哲学の手法なのです。 それに対して日本思想の場合、感じることを重視します。本文でも紹介していますが、日本倫理学の父、 和辻哲郎 にいわせると、だから日本人は和歌を 詠むことで考えてきたということになるのです。あるいは 坐禅 を重視する 禅 などは、座っているだけで真理を発見できるというのですから、言葉さえなくてもいいのかもしれません。
西洋の哲学は「無から有は生じない」という大前提のもと、何かが「ある」ことを問題にしてきました。「なぜ何も無いのではなく何かがあるのか」という問いが西洋哲学の究極の問いだといわれるくらいですから。 逆に日本の思想の場合、無からすべてが生じるような考え方をします。日本哲学の父、西田幾多郎などは 絶対 無 という言葉を生み出しましたが、これはむしろ無限の概念に近いイメージなのです。
近代ドイツ哲学の頂点に立ったとされるヘーゲルなどが典型ですが、個人が絶対的な知や精神を持つ可能性が論じられるわけです。 これに対して、日本思想の場合、集団の存在を重視する傾向があります。
すべて一つの原理に集約させようとする西洋の思想に対して、日本思想はそもそも神道の 八百万 の神のように多元的なものを認める傾向があります。仏教もそうでしょう。誰でも 仏 になれるというのですから。これらの背景には、多元的なものが共存せざるを得ない自然の存在を重視するメンタリティが影響しているのかもしれません。
日本には常に天皇と実際の支配者という権力の二元性があるというのも一つの例といえそうです。
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