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ナラティブカンパニー―企業を変革する「物語」の力
www.amazon.co.jp/dp/B0919PM1YK
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この動画は、1984年の物語なしには成立しない。そして見事に、今回の「ビジネス騒動(=企業当事者間の争い)」を、「物語的な共創構造(=より多くの人々が関心を持ち関与する構造)」に変えてしまった。「1984年の物語はまだ続いていた。かつての革新者アップルは、2020年の今やビッグ・ブラザーとなっていた。新たな革新者こそがフォートナイト(エピック)である」──これが、エピックが社会で獲得したいパーセプション(認識)だ。
3 「舞台」の違い 最後に物語の「舞台設定」について。ストーリーの舞台は、その企業が属する業界であったり、競合環境だったりする。それに対し、 ナラティブの舞台は「社会全体」だ。ストーリーは会社起点であり、ナラティブは社会起点である。ストーリーは企業からの一方通行な物語だが、ナラティブは社会で共有される物語だ。ストーリーは企業の声や思いを体現するものだが、ナラティブは社会の集合的な考えや価値を体現するものだ。 1984年のアップルの話は、「独裁社会からの解放」という社会普遍的なナラティブをそもそも含んでいる。フォートナイト(エピックゲームズ)は、「訴訟」という社会的な行動をとった上で、動画を公開している。ユーザーや従業員、取引先までを含む、社会という舞台でナラティブは展開されている。
ひとつだけ、ストーリーにもナラティブにも共通のものがある。それは、「起点」だ。すべての始まり=起点は、 創業者や企業の強い思い である、ということだ。「火のないところに煙は立たない」ではないが、それがないところに、どんなストーリーもナラティブも生まれはしない。そうした思い自体は、いつの時代も価値ある尊いものだ。しかし、それを体現する方法論として、僕はストーリーの時代からナラティブの時代に移行しつつあると感じている。
「アリスみたいに、一人きりで不安だけどワクワクするような時って、君には最近あった?」
「うん、あったよ。パパにもそういう時あった?」 子どもと一緒に盛り上がる。いつの間にか、アリスが主人公だった物語は、 僕たちが主人公の話 に置き換わっている。でも、物語の大事なエッセンスは失ってはいない。『不思議の国のアリス』という物語のテーマ──個人的な解釈では、「孤独と好奇心による成長」について──が、僕や子どもの人生経験にまで拡張する。僕たちはアリスの物語に登場はしないけれど、「孤独と好奇心による成長」という物語はアリスと共有できる。この瞬間、単独で一方通行に語られていた物語は、「ナラティブ」となる。「アリスが主役のストーリー」が、「わたしが主役のストーリー」にまで拡張し、自分ゴト化し、共感が増し、ずっと長い間記憶に留まるのだ。 これこそが、本書で言うところの「コレクティブ・スト...
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