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20世紀論争史~現代思想の源泉~ (光文社新書)
www.amazon.co.jp/dp/B08Z2XTC99
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一月一日午前零時ちょうどにビッグバンが生じたとしよう。その時点から宇宙は急速に膨張し、無数の原子が衝突や結合を繰り返して、分子化合物が形成される。三月頃に銀河系の基礎、八月頃に太陽系の基礎が形成され、地球が誕生するのは、八月下旬になる。 九月、地球上に最初の単細胞生物が出現し、一一月下旬、多細胞生物に進化する。一二月一八日、陸上に原始植物、海中に魚類が発生、二〇日、両生類が陸上にも生息できるようになる。二四日、恐竜が誕生、二五日に哺乳類、二七日に鳥類が出現する。 助手 地球の歴史を振り返ってみると、最も長期的に陸上を支配した生物は、恐竜でしたね。 教授 そのとおり。恐竜時代は一億六〇〇〇万年も続いた。ヒト属の最初の種ホモ・ハビリスが二四〇万年前、現生人類のホモ・サピエンスがたった二五万...
そもそも、あらゆるコーヒーの原産地は、エチオピアだからね。九世紀頃、エチオピア南西部の「カファ」と呼ばれる地域で、ヤギの群れが赤い果実を食べて夜中まで走り回っていた。これを見た羊飼いが、その果実を食べてみると、覚醒作用や鎮痛作用のあることがわかり、それが野生のコーヒーの発見だったと言われている。 助手 ヤギもコーヒーで興奮するんですね。 教授 最初は薬草のように、コーヒーの果実や 生豆 を煮出した汁が使われていたが、 焙煎 して保存する手法が発見されて、一般大衆に行き渡る 嗜好品 となった。 一四世紀にはアフリカからアラビア半島に広がり、現在のイエメンの首都サナアの港「モカ」から大量に輸出されるようになった。 助手 「モカ」って、港の名前だったんですか! 教授 そのとおり。だから、...
デカルトは、いかなる悪魔に騙されていようと、何重の夢の中にいようと、その内部で疑っているという「自己の意識」だけは、疑えない確実性を持っていると考えた。このことを、デカルトは、「我疑う(思う)、故に我在り( Cogito, ergo sum)」と表現したわけだ。
友人と一緒にバードウォッチングに行ったとき、似たような経験をしました。バードウォッチングの目的は、まったく自然のままの鳥の姿を見て、その鳴き声を楽しむことにあります。遠くから双眼鏡を使えば、活き活きとした鳥の姿を観察することはできますが、あまり鳴き声が聞こえません。ところが、鳴き声が聞こえるまで鳥に近づこうとすると、今度は鳥が人の気配を察して逃げてしまうのです。つまり、自然なままの「鳥の姿」と「鳴き声」の両方を同時に味わうのは難しいわけです。 教授 今の君の話は、観測が対象を干渉してしまうという意味では、非常にわかりやすいアナロジーだと思うよ。 そこで君は、電子の位置と運動量は、本来は決まっているにもかかわらず、人間の観測精度の限界によって、それを同時に知ることはできないと考えている。つ...
たとえば、古代ギリシャ哲学にも古代中国哲学にも、人間を生まれながらに善だとみなす「性善説」と、悪だとみなす「性悪説」のような発想がある。これらの説によれば、人間には善か悪かの「本質」が先立って備わっているわけだが、サルトルによれば、それらは「実存」する人間の行動に対して、後付けで理屈を述べている「遊戯」にすぎないということだ。 人間は、どうしてもこの世界に意味を求めようとする。科学者や哲学者や宗教家は、この世界には何らかの意味や目的があると信じて、「真理」や「正義」や「神」を追究する。つまり彼らは、世界の「本質」を探しているわけだが、それらが存在する保証などどこにもない。 助手 この世界には意味がないということでしょうか? 教授 それは誰にもわからないことだろう。ただし、多くの人々は、...
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