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問いの立て方 (ちくま新書)
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自分の外に何かを見つけようとして探索するのではなく、いろんなものを探索しながら、自分の気持ちは何に反応するのかを観察する内なる目がほんとうに大事だと思うのです。
このように前提を果てまで考えてみれば、我々はいかに盲目的に利益や拡大をよしとしていたかに気づきます。これはたかだか数百年前から生じた進歩史観と言われる観念が源泉となっています。機械や電子機器のように、絶えず後発は先発より高機能となっている「当たり前」を、思わず物以外のもの、すなわち人間精神、人生、そして仕事や会社にも当てはめて考えてしまう癖のようなものです。どんどん人が買えばいい、どんどん人が集まればいい、とした結果、どんどん忙しくなって本来の目的を横置きした、というより横に置いたことすら忘れてしまった。その代償として、我々は自分自身が今幸せかという問いすら思い出せないでいるように思います。自分が欲しくないものを(仕事だから) 作って売る、自分がして欲しくないことなのに(仕事だから) する、...
若林恵氏『さよなら未来』(岩波書店) からの引用です。 「会社ってなんのためにあるんですかね、という問いに対する最も腑に落ちた答えは、ある出版社の社長が語ってくれた、 一人ひとりが平凡で小さな存在でも、みんなで集まってやれば大きなことができるじゃないですか というものだった」
近現代の学術は物理学の形式をお手本とし、ついに客観的というものが学術であるとされて久しい。もちろんそれは一定の正しさはありますが一定でしかない。にもかかわらず客観を第一義としてしまうと、何かを調べたり分析しそこから得られる結果こそ優先され、考えや思想はその次ということになります。しかしほんとうのところは、あらゆる客観的データもそれを取ろうと思った時点で主観が入っているものであり、そもそも第一章で述べたように客観という名の主観でしかありません。
自分の見方でしか世界が見られないのだとしたら、世界は自分の内側にあることとなります。そう考えることで瞬く間に自分と世界は同一となり、同意にて、自分というものが無くなってしまう。なぜなら、自分が思うこと、考えることが「世界そのもの」なのですから。こんな嬉しいことがあった、こんな不都合が生じた、あんな歴史的快挙を目の当たりにした、あんな悲しい出来事が起こった……。さまざまな出来事は自分の外に在ることなのに、考え詰めるとそれは、すべては自分が(自分なりに) 思うことで自分の内に存在することだった……という矛盾です 20。 ただし、これが自分が認知しないものは存在しないという断定にはならないのは、第一章でも述べたように、白色世界にて色を塗る際に絶えず伴う自己への懐疑があるからです 21。「これは本...
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