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人新世の「資本論」 (集英社新書)
www.amazon.co.jp/dp/B08L2XMQKX
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この構想は、大きく五点にまとめられる。「使用価値経済への転換」、「労働時間の短縮」、「画一的な分業の廃止」、「生産過程の民主化」、そして「エッセンシャル・ワークの重視」である。
次に、コバルトもリチウムイオン電池に不可欠である。ここでの問題は、コバルトの約六割がコンゴ民主共和国という、アフリカでも最も貧しく、政治的・社会的にも不安定な国で採掘されているという事実だ。 コバルトの採掘方法は、地層に埋まっているコバルトを重機や人力で掘り起こすという単純なものである。世界中の需要をまかなうための大規模な採掘とそのさらなる拡大が、コンゴで、水質汚染や農作物汚染といった環境破壊、そして景観破壊を引き起こしているのはいうまでも
いまや労働者たちは資本のもとで働くことでしか、自らの労働を実現できない。こうして、自律性を奪われた労働者は機械の「付属品」になっていく。「構想」という主体的能力を失うのだ。 かたや資本の支配力はその分だけ増大する。包摂を通じた、労働過程の再編成を通じて「資本の専制」が完成する。
要するに、「公富」と「私財」の違いは、「希少性」の有無である。 「公富」は万人にとっての共有財なので、希少性とは無縁である。だが、「私財」の増大は希少性の増大なしには不可能である。ということは、多くの人々が必要としている「公富」を解体し、意図的に希少にすることで、「私財」は増えていく。 つまり、 希少性の増大が、「 私財」 を
としての「価値」を重視し、「使用価値」(有用性) を 蔑ろにする資本主義では、こうしたことが常に起こる。それでは野蛮状態に陥ってしまう。だから、資本主義に決別して「使用価値」を重視する社会に移行しなければならない。 第三章では「未来の選択肢」の四つめを「X」としたが、その答えを、私たちはすでに知っている。そう、Xは「脱成長コミュニズム」だ。これこそ、私たちが目指さなくてはならない未来である。
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