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はみだしの人類学 ともに生きる方法 NHK出版 学びのきほん
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人と関わり、ある集団に身をおくとき、そこに「つながり」が生まれます。ここではこの「つながり」をひとまず「人と関係する」という意味で使います。この「つながり」には、ふたつの働きがあります。存在の輪郭を強化する働きと、反対にその輪郭が溶けるような働き。「ともに生きる方法」を考えるとき、この両方の側面に目を向ける必要がある、というのが私の考えです。
「自己責任」という考え方は、人間が個人である前に身分や集団の一員としてとらえられていた時代にはありえないものでした。「奴隷」が貧しいのは、その個人の努力や能力が足りないからだと考える人はいなかった。つまり「自己責任」という問いは、近代の個人主義のもとであらわれた新しい問いであると同時に、とても普遍的な課題なのです。
「分断」は、かならずしも「つながり」が失われた状態ではない。激しく対立し、分断しているように見えるのは、むしろ両者がつながっているからかもしれない。そう考えると、世の中が少し違って見えるはずです。 かつての社会に分断がなかったわけ
この「近代社会」を支える人間観・社会観の中心に「個人」という存在があります。「 我 思う、ゆえに我あり」で有名なデカルト(一五九六~一六五〇) の言葉を思い出す人もいるでしょう。
近代以前の社会は、封建的な身分制や強固な親族組織のなかに人が位置づけられていました。それぞれの人は個人である前に、ある集団のなかでどんな位置を占めているかのほうが重要だったのです。だからこそ、すべての個人に同じ人権や自由が認められていませんでした。
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