Top Highlights

• あの笑顔こそシャッターを切るべきだったような気がしたけれど、
• あるポートレート専門のフォトコンテストの雑誌を眺めていると、特別掲載という枠組みの中に一枚の異質な写真を見つけた。
• た。
• だけは、僕と彼女のふたりだけの世界だった。何人たりとも僕らを憚ることはなく、そのすべてが許された空間。僕には、この時間がそんなものに感じられた。
• 彼女が笑ってくれる確信を胸に、僕は口を開く。 「――――」 　ほら、やっぱり。 　僕の言葉を耳にした彼女は、一瞬その瞳を大きく開いて驚いた表情を浮かべると、次いで緩やかに表情を崩していき、最後には涙ながらに優しく破顔した。