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Talent Wins(タレント・ウィンズ) 人材ファーストの企業戦略 (日本経済新聞出版)
www.amazon.co.jp/dp/B084D2QMDS
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取り組むべきは、単に旧来の組織や人事制度を補修することではなく、「外部環境の変化に対応し、人材がその能力を存分に発揮して新たな価値を生みだすことができる組織と人材のマネジメント」を実現することである。
日本企業の人事部門にとって特に重要になるのは、「〈クリティカル2%〉人材」を発掘して最適ポジションへの配置を提案し、CEO・CFOと事業責任者の意思決定を促す能力、社外の人材マーケットのトレンドを見きわめ、自社に必要になる人材を競合に先んじて確保する能力、M&Aで人材と組織を自社に統合する中心的な役割をはたす能力である。なお、それらの能力を効果的に発揮するために人材データとアナリティクスはきわめて有用であり、日本でも早晩、人事担当者のミッションクリティカル・スキルとなるだろう。最新のHRテクノロジーの導入とともに、人材の獲得や能力の強化についても早急なキャッチアップが求められる。
しかし、第2章「人材主導戦略を推進するため取締役会を強化する」だけは、一般的な日本企業の取締役会の現状とは差がありすぎて参考にならない、と感じる読者もいるだろう。この章は、「執行」と分離され、経営陣の「監督」を積極的に担うグローバル企業の取締役会の現状を念頭に書かれている。 だが、日本でも二〇一五年にコーポレートガバナンス・コードが策定され、さらに二〇一八年六月にそれが改訂された結果、今後の日本企業の取締役会は、欧米企業のそれに急速に近づいていくことになる。具体的には、単にコンプライアンスの遵守を監督するモニタリング機能だけでなく、経営の大きな方向性を定める戦略的機能をはたす役割が一層求められてくるだろう。
現金ではなく、人材が王様(Talent is king)である。戦略よりも人材がずっと価値を生みだす。このことの意味は深く、広い。それをこれから本書であますところなく見ていこう。
ビジネスにも同じことがあてはまる。アセットをどう配分するかで、勝敗が決まるのだ。だが、そのアセットとはなにを指すのだろう? 長年、企業はもっぱら資金の配分だけを注視してきたし、それにはもっともな理由があった。マッキンゼーのコンサルタント、スティーヴン・ホールは、元同僚ダン・ロバロとレーニア・マスターズとともに、一六〇〇社以上の米国企業を調査し、財務成績と資金の動きとの関係を調査した。彼らが発見したのは、市場機会と成果を基に資金をある部門から別の部門へと積極的に再配分した企業は、再配分に消極的だった企業と比較して、企業価値が一五年間で四〇%以上、あがっていたということだ。中でも調査対象となった企業の上位三分の一の会社は、下位三分の一に比べ、株主に三〇%以上多く配当していた。
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