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ヘドロの国のアリス (つばさパブリッシング)
www.amazon.co.jp/dp/B08454R3ZC
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一晩二千円。 安いアパートを借りれば良いものを。 だが、親もない、住所もない、正規の仕事に就いてもいないアリスではアパートを借りる事さえ出来ない。 何よりも、その日暮らしの人間にはアパートを借りるための初期費用が貯められないのだ。
ならばアルバイトやパートを探して働けば良いと思うかもしれない。 だが住所のないものを雇ってくれる職場などないのだ。 彼女らは見えないホームレスだった。 もちろん、アリスもホームレスだ。 住所も住民票も持たず、社会の底辺の底辺、どん底の底をさ迷い歩く。
生きるためにアリスらは世間に背を向ける。 社会の倫理規範に背く。 最初に背を向けたのは世間だ。 最初に彼女らの手を離したのは社会だ。 ならば何故、社会が決めるシステムに従わねばならないのだろう。
いくらでも不正が出来るシステムにアリスは気付くが黙っていた。 逆らえば仕事を貰えなくなる。 仕事を貰えなくなれば携帯電話代を払う事も、漫画喫茶に泊まる事も、食事をする事さえも出来なくなってしまう。 黙っているしかない。 弱者はどれほど踏み付けられようと、踏み躙られようと、黙っているしかないのだ。
「普通の、アルバイトで得られる月収?」 「違う違う。月十三万円ちょっと、生活保護やで。うちの店、生活保護以下の金しか稼がれへん。死ね言われてんのと同じやろ。それより、普通のアルバイト
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