Home
My Highlights
Discover
Sign up
Read on Amazon
LOONSHOTS<ルーンショット> クレイジーを最高のイノベーションにする (Japanese Edition)
www.amazon.com/dp/B0842FC1VM
Import Your Kindle Highlights to Glasp Today 📚
Top Highlights
フランチャイズに長けていることとルーンショットに長けていることが組織の別々の相であることを、ブッシュは直感的に理解していた。そして、同じ組織は同時に二つの相をとることはできない。通常の条件下で、水が同時に固体と液体になれないのと同じ理由である。
必要なアンテナの大きさは波長によって決まる。だから電子レンジはキッチンに収まり、電波塔は収まらない(注9)。マイクロ波レーダーシステムを築くことができれば、それはポータブルサイズになるはずだ。どんな船や飛行機にも、あるいはトラックにも積載できる。
重要なのは、発明の現場への 適用 だけではない。反対方向のトランスファーも同じく重要だ。最初から完璧な製品などない。現場からのフィードバックを発明家が無視すれば、当初の熱狂はすぐに冷め、有望な計画も立ち消えになるだろう。たとえば、初期の航空機用レーダーは実用性に欠けており、パイロットは見向きもしなかった。ブッシュはパイロットに、なぜ使わないのかを科学者に説明させた。理由は、技術的な問題ではなかった。パイロットは戦闘の最中、初期のレーダーボックス上の複雑なスイッチをいじる時間がなかったのだ。つまり、ユーザーインターフェースの問題だった。科学者は直ちに特別のディスプレーを考案した。今で言う平面位置表示、PPIスクリーンである。これを機にパイロットはレーダーを使い始めた。
ブッシュとヴェイルは、停滞している組織を右上の象限へ移行させることに成功した。適度に分離し、均等な力を持つルーンショット集団とフランチャイズ集団(相分離) が、プロジェクトやアイデアを双方向に継続的に交換している(動的平衡) 状態である。
1世紀後、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで人類学を研究するロビン・ダンバー(専門はゲラダヒヒの社会的習性) はおもしろい論文を発表した。 その経歴からして、ダンバーは平凡な霊長類学者ではない。サルの毛繕いに関する彼の論考を一部紹介しよう。 サルに毛繕いされると原初的な感情を経験できる。最初は未知の関係性に対する不安を感じ、次第に、素肌を上手にまさぐる熱心な指の動きに身を任せるようになる。新しい ほくろ や しみ を見つけて相手の手が動くたびに、軽くつねられ、つつかれ、ついばまれるような心地よさ。肌をつねられた瞬間の戸惑うような痛みが、いつの間にか、うっとりするような喜びに変化する。その喜びがゆったりと外側へ広がってゆく。
Share This Book 📚
Ready to highlight and find good content?
Glasp is a social web highlighter that people can highlight and organize quotes and thoughts from the web, and access other like-minded people’s learning.
Start Highlighting