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チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学
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も、そもそも自分たちを対等であるとみなしていない人々に対しては、「扱いやすい人間」にならないことが肝要であると説明した。遅刻やすっぽかしのすべてが計算づくではないだろうが、我が道を歩いていることはアフリカ人あるいは不安定な移民/難民としての彼らが、実質的には力関係の異なる香港の業者と対等な関係を築くための駆け引きの一環なのかもしれない。
まあ、レナードは感謝のない臆病な若者だったけれど、彼の人生は彼のものだから、仕方がないさ」と笑っていた。私が「レナードがまた来たら、どうするの?」と聞くと、みんな「困っていたら助けてやるさ。同胞は助けあうものだからな」と当然だという顔で言う。
のではないかと今では思う。私は、大きな勘違いをしていた。 人類学者の小田亮はかつて「贈与交換」「分配」「再分配」「市場交換」という四つの交換のタイプを「負い目の刻印の存在形態」に着目して、次のように整理した。贈与交換は負い目を持続させ、分配は負い目を曖昧なものにし、再分配は負い目を返済できない無限のものとして永続させ、そして市場交換では負い目を消去する。対等な主体どうしの贈与交換は、持続的な機械的連帯をつくり、中心と周辺の間の再分配は持続的な有機的連帯をつくる。そして遊動社会に特徴的な分配はその場限りの機械的連帯、市場交換はその場限りの有機的連帯をつくる(
タンザニア人のプラットフォームはあくまで、厳密な互酬性を期待するのが難しい、不定形で異質性の高いメンバーシップにおいて、誰かに負い目を固着させることなく、気軽に無理なく支援しあうための試行錯誤をする過程で構築されたものであり、市場交換の論理がその上に乗っかっただけなのである。すなわち「閉じられた互酬性」を「開かれた互酬性」に、「贈与交換」を「分配」に調整していく過程で自生的に形成されたしくみが、後から市場交換にも活用されるようになったので
にしてあげることや彼に与えるモノとの帳尻に囚われる。彼らの「ついで」を組織する知恵を理解しても、いざ自分事になると、私のほうが与えていることに不満に思ったり、私に過剰な要求をしていることに鈍感な彼に怒りを感じたりしながら、しかも相手に気を使わせないように「大丈夫、たいしたことじゃないから」などとやせ我慢したりして
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