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世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた Forest2545新書
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「村社会」をつくる理由 日本人が村社会をつくり、各共同体で不合理なルールをつくる理由を見ていきます。丸山はその理由として、次のように述べています。 一言でいうと実もふたもないことになってしまうが、(中略)自己を歴史的に位置づけるような中核あるいは座標軸に当る思想的伝統はわが国には形成されなかった、ということだ。
神道の最大の特徴は「無限抱擁」です。つまり、どういうものでもウェルカムという思想です。 「キリスト教」や「マルクス主義」の立場とは異なるため、これらの思想的立場からすれば神道は「思想」と呼ぶに値しないかもしれません。 「神道」はいわば縦にのっぺらぼうにのびた布筒のように、その時代時代に有力な宗教と「習合」してその教義内容を埋めて来た。この神道の「無限抱擁」性と思想的雑居性が、さきにのべた日本の思想的「伝統」を集約的に表現していることはいうまでもなかろう。 つまり、「神道」は他の宗教と交わります。そして、その交わって共存する神道的なあり方が日本の思想となっています。 例を挙げると、日本ではお盆に仏教の経典を読み、冬になればクリスマスパーティーを楽しみ、年が明ければ初詣に行くという思想的に一...
体系化を嫌う国民の統一をいかにするのか この神道の思想的スタンスは、「あらゆるものに寛容」という良い意味で語られることが多いのです。しかし、この寛容さは、同じ国の国民が何ら同じ座標軸を持たない不統一性を生み出します。実は、明治政府が近代国家建設にあたってこの思想的スタンスにかなり手を焼きました。明治政府は解決策として欧米を参考にしたものの、同じ形で各種制度を導入できませんでした。 たとえば、最高法規である憲法を天皇から国民全員に与えたものとして発布した事実に、その一端を見ることができます。 明治憲法が欽定憲法でなければならぬ所以は、決して単に憲法制定までの手続きの問題ではなく、君権を機軸とする全国家機構の活動を今後にわたって規定する不動の建前であったのである。 通常、憲法は歴史的に国民...
ということです。 要するに、丸山がこの著書の中で伝えようとしたことは、日本人は自我にはっきりとした独立性を与えられていないという意味で、「近代化が不十分である」というものでした。ゆえに、それを完遂することが〈私達の「革命」の課題である〉というのです。 ただし、「完遂する」ということは測定のバロメーターがない以上、難しいということは彼も認識していました。だから、丸山が重視したのは「結果」ではなく「過程」です。 彼は著書の中で〈自分は自由であると信じている人間はかえって、不断に自分の思考や行動を点検したり吟味したりすることを怠りがちになるために、実は(中略)偏見からもっとも自由でない〉と述べました。その一方で、〈自分が「捉われている」ことを痛切に意識し、自分の「偏向」性をいつも見つめている...
「空気」とは何か 山本がテーマにした「空気」が何かについて見ていきましょう。まず、「空気」とは、想像以上に強い力を持っています。日本人はよく〈「その場の空気も知らずに偉そうなことを言うな」「その場の空気は私が予想したものと全く違っていた」等々、至る所で人々は、何かの最終的決定者は「人でなく」空気である、と言っている〉のです。 この「空気」のせいで、日本人は歴史上悲惨な目に何度もあってきたと彼はいいます。その最たるものが戦艦大和の出撃です。撃沈することになった戦艦大和ですが、あの出撃も「空気」で決まったと山本は考えているのです。 「文藝春秋」昭和五十年八月号『戦艦大和』でも、「全般の空気よりして、当時も今日も(大和の)特攻出撃は当然と思う」(軍令部次長・小沢治三郎中将)という発言が出てくる...
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