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教養としてのロック名盤ベスト100 (光文社新書)
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50 年代初頭、この口語を音楽にあてはめた人がいた。アメリカはオハイオ州のラジオDJ、アラン・フリードだ。黒人が演奏するリズム・アンド・ブルース(R&B)のなかで、白人の 10 代の若者に受けそうなものを彼はラジオでプレイしたのだが、フリードはこれらの音楽に「ロックンロール」という名を与えた。これが広まった。
童貞の引きこもりが、ちょっと想像を絶するほどの労力をかけて作り上げた、実寸大・手彫りのバベルの塔のような奇景を、本作から僕は思い浮かべる。
M7「ヘロイン」で、はっきりと具体的にそう宣言されている。打つと「自分がキリストの息子みたいだって思えるんだ」と。この詞を書いて歌ったのは、ほとんどすべての詞と曲を書いた、ルー・リードだ。だから「ほとんどすべての詞」の主題が、多かれ少なかれ「確実に死に至る快楽」と強く関連づけられている。 なぜならば人生そのものが、つまるところ「死に至る病」でしかない、からだ。難治性依存症の最たるものが「生への執着」だからだ――と、こうした類の薄暗い文学性をそなえたロック音楽が世に放たれたのは、史上初と言っていい「椿事」だった。
一面、彼ら初の「ドラッグ・アルバム」とも呼ばれている。LSDやマリワナの影響だ。そうなった理由は、このときのかの地が「世界の若者文化の首都」だったからだ。いわゆる「スウィンギン・ロンドン」というやつだ。 モダン・ジャズとR&Bとスカをこよなく愛する「モッズ族」、ミニ・スカート、ポップ・アートに「前衛」アート、「ドラッグ」文化にフリー・セックス、なんと自国開催のサッカーW杯でイングランドが初優勝!……と、このときのロンドンは、きらびやかに、無垢に、恐れを知らない若者たちが、まさに「明日をも知れぬ」未来へと突進していこうとしていた。この空気を、ビートルズの4人も吸ってしまう。
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