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百年先が見えた男 (PHP文芸文庫)
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孫三郎は、總一郎の教育には熱心だった。実際の教育は母に任せきりであったが、何度も「總一郎は、旅行好きの習慣と、自信のある、思慮のある、無遠慮の人間に仕上げる様、お互い注意 致度 候。 所謂、可愛い子には旅をさせよとは誠に真理と 存 候」と、手紙を書き送った。ひと言で言えば「強くあれ」。これが孫三郎の教育方針だっ
母は忠実に孫三郎の教育方針に従っていたが、実際のところ總一郎が母から学んだことは、卑屈になるな、ごまかすなという世間一般の常識だ。ただ今となっては、それが最も重要なことだと理解
母は、昭和五年(一九三〇) に四十六歳の若さで 胆石症のため亡くなった。その死の 床 で「私は 貴方 を神さまにお任せしていますから、心配することは何もありません」と、總一郎に言い残し
経営にも経営者にも哲学が必要なのだ。決して利益を上げるだけで事業をしているわけではない。哲学的経営とでも言おうか、人は如何に生きるべきかを考えない経営者はダメだ。お前の学んだ哲学は、必ず経営に
總一郎は鳥類が好きだ。中でも 猛禽類 である 鷹 を愛している。倉敷絹織という会社の社員となって働くうち、自らは鷹であると思うようになった。鷹はただ 猛々しいだけではない。非常に神経質で、かつ主体性を失うことのない気質を持っている。そのうえ、一羽一羽の個性が異なる。従って 鷹匠 は鷹を調教する際、それぞれの気性をよく見極め、判断し、適切な調教方法を施さねばならない。總一郎も同じだ。会社という組織内にあって、その制約下でも主体的であり続け、個性を輝かせるのだと自らに言い聞かせてい
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