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チョウの生態「学」始末 共立スマートセレクション
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多い.この産卵行動は,寄主植物の分泌するある種の匂い(産卵刺激物質)によって解発されている.したがって一般的には,寄主植物が若いほど匂いが強いので,卵は小さな寄主植物に選択的に産みつけられる傾向が強い.実際,ナミアゲハの雌は,ミカン圃場では深緑色をしたミカンの旧葉よりも黄緑色をした新芽や展開中の葉に産卵することが多く,伐採跡地のように植生が撹乱された場所では若い小さなカラスザンショウにたくさん産卵している.
特にアゲハヒメバチは重要な死亡要因で,蛹の半数以上が寄生されていることも多い( 図2.6).
アゲハ類の成虫の飛翔経路には,ある種の制約のあることが知られている.たとえば,キアゲハは明るい草地を好み,ナミアゲハは森と草地の間を好んで飛翔し,クロアゲハやモンキアゲハなどの黒色系アゲハ類の飛翔経路は林内やギャップであった.ただし,このような経路をきちんと守って飛翔するのは雌よりも雄が多い.
近年,アメリカにおけるクロキアゲハの体温測定結果などにより,黒い翅が熱を吸収しても体温は上昇せず,腹部に当たる直射日光こそが体温上昇に重要であることが明らかにされている.実際,クロキアゲハは天気の良い日に草地で休息している時,腹部を常に黒い翅の陰に入れて太陽の直射を避けているそうで,黒い翅は,ちょうど,我々の日傘のような役割を果たしていたという.
一つの花の生産できる総蜜量は10μL弱で,大きなクサギの木は1シーズンに170mL近くの蜜を生産できることになる.なお,蜜に含まれる糖はグルコースとフルクトース,スクロースの3種で,全体として約10~20%の濃度である.
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