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新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫)
www.amazon.co.jp/dp/B076Z8GN9X
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同一化の対象である父親が不在だと、男の子はうまく男性の役割を獲得できなくなることがあります。その場合大人になっても異性との満足な性的関係を築くことができず、インポテンツに陥ったり、異常性愛の原因となることがあります」
「元々はギリシャ神話の神々の一人で、死を司る。シュテーケルやフロイトといった連中がそれを、『死の願望』あるいは『死の本能』という意味で使い始めた。生を求める本能であるエロスに 拮抗 する、死を求める本能が人間の心にはあるといい始めたのだ」
女は下等な生き物だから、本能的に彼が普通の男達とは違うことを見抜いてしまうのだ。そしてその彼に選ばれたことを知ると、自分が他の女達とは違うから選ばれたのだと錯覚してしまう。
オアシスと呼ぶほどではないとしても、彼にとっては外界における、唯一の興味の対象だった。彼女が来て、テレビでない声を聞かせてくれていなかったら、彼はとうに気が狂っていたかもしれなかった。
今ようやく分かった。 セックスとは、 殺人の寓意にすぎない。犯される性はすなわち殺される性であった。
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