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往生浄土の道: 藤場俊基小論集 サンガ伝道叢書
www.amazon.co.jp/dp/B01FC4UCD8
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無始生死の苦」とは、自分がどこから来てどこへ行くのかわからない生のあり方、進むべき方向がわからないという「迷い」を人間の苦の本質としてとらえている言葉です。迷いの苦しみに比べれば煩悩がたくさん残っていることなどはものの数ではないということです。
親鸞聖人は、龍樹菩薩の「大海の水をくみ取るたとえ」をわざわざ書き換えることによって、浄土真宗における喜びとは、浄土に着いてしまうことによって得られるのではなく、浄土に 往生 するという方向が定まること、その歩みが始まるところにこそあるということを説き示されようとなさったのではないかと思います。
ですから浄土の荘厳というのは、浄土ではない私たちが生きているこの現実の世界が苦悩の原因となる事柄に満ち満ちている 醜い有り様を 際立たせて 浮かび上がらせる「 鏡」のような役割を果たしています。
月は光がなければ大きな黒いかたまりにすぎませんが、太陽の光を受ければ星を 圧倒 して夜空に輝きます。煩悩や無常は苦悩の原因として邪魔者扱いされますが、実はそれこそが如来の光明を受けて無明の闇の中に光り輝くのではないでしょうか。
邪魔者どころか、煩悩こそが輝いて見えるのであって、煩悩から眼をそむければ輝きを見失うことになります。
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