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スキャナーに生きがいはない 人類補完機構全短篇 (ハヤカワ文庫SF)
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レアードは目をとじたまま星空の観察にはいった。これはテレパスにすれば、きわどい恐ろしいゲームである。こうするうちにも、いつ空の引き裂ける感覚とともに、心が近い星々に像をむすんで、永久落下の悪夢に投げこまれないともかぎらない。
が――「その死の願いを封じたる人の名は?」 「ヘンリー・ヘイバーマン。宇宙紀三年に、第一効果を征服せる人」
「死に囲まれるとも誠実を失わず」
「異常な状態であるものか。クランチ中だというだけだ。つまり、一般人の見方で、物事を見られるというだけのことだ。ぼくは愚かしさを見た。無謀さも。そして手前勝手さも。これは殺人だ」
きみを覚えておいたほうがいいんだろうか?
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