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社会学入門-人間と社会の未来 (岩波新書)
www.amazon.co.jp/dp/B00QT9XBHU
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社会の理想的なあり方を構想する仕方には、原的に異なった二つの発想の様式がある。 一方は、歓びと感動に充ちた生のあり方、関係のあり方を追求し、現実の内に実現することをめざすものである。一方は、人間が相互に他者として生きるということの現実から来る不幸や抑圧を、最小のものに止めるルールを明確化してゆこうとするものである。
前者は、関係の積極的な実質を創出する課題。 後者は、関係の消極的な形式を設定する課題。 二つの課題は、人間にとっての 他者の、原的な 両義性 に対応している。他者は第一に、人間にとって、生きるということの意味の感覚と、あらゆる歓びと感動の源泉である。一切の他者の死滅したのちの宇宙に存続する永遠の生というものは、死と等しいといっていいものである。〔
ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへ」というような段階論を前提とすれば、未来の社会は、ゲゼルシャフト化の徹底(「近代化論」等)か、ゲマインシャフトの回復(「共同体論」等)かとして、予測され、あるいは構想されるだろう。けれども今ここで見てきたように、「ゲマインシャフト/ゲゼルシャフト」を、人間の社会の一般的な複層構造の形式として理解するなら、社会の方向は、どちらかの項の「徹底」か「回復」ではなく、ユニットとユニット間関係という二つの水準の双方における、自由の貫徹という仕方で構想されるべきだろう。
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