Top Highlights

• シナリオ・プランニングとは、「必ず起きること」を予測するものではなく、むしろ「起きるか起きないかわからない」未来を複数描き、それに備えようとする方法論です。
• それなりに起きる可能性がありそうないくつかの未来像を描き、その未来が実際にやってきたときに、柔軟に対応するための準備ができていることが大切なのだ。
• シナリオ・プランニングでは、確実に起きるひとつの未来は存在せず、さまざまに異なる未来の可能性がどの時点にも存在
• シナリオ・プランニングの過程から生み出されるのは、さまざまな未来のシナリオの 組み合わせ だ。
• なぜ企業はそんなふうに自分をだますのか？　クレイトン・クリステンセンは、著書『イノベーションのジレンマ』（翔泳社） で、この失敗について掘り下げている。要約すると、こういうことだ。 　　・大手企業は、従来の市場調査のツールとテクニックを使って主要顧客からフィードバックを集める。「この新製品に興味がありますか？　ない？　あぁ、それならよかった」。だったら問題なしというわけだ。問題は、最大手顧客の反応を調べても、新製品の潜在的な力を見出すことにならないということである。なぜなら、破壊的な新製品に いちばん最後に乗り換える のが、まさにこの顧客たちだからである。言い換えれば、自分たちの市場調査を信じてはいけないということだ。それを信じると、墓穴を掘ることになる。