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空白の天気図
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中央気象台は、遂に七月末主要地点を除く気象台・測候所に対して、地震観測を中止してもよい旨指令を出した。広島地方気象台でも、七月三十日から地震計の観測を取り止めた。 日本の気象台が、一部の観測項目とはいえ、物資の欠乏から観測データに空白を作ったのは、観測史上この時期をおいてほかにはない。
(原子爆弾を投下した米空軍機B 29 エノラ・ゲイ号の航空日誌によると、同機がテニアン基地を離陸したのは、八月六日午前一時四十五分(日本時間)であった。
雨は時折ザーッと、あたり一面白く光るほど強く降ったかと思うと、ピタリと小降りになるというぐあいに、台風の前ぶれ特有の断続的な降り方になって来た。風は平均七、八米であったが、気圧の下がり方は顕著になって来た。正午過ぎに水銀気圧計の示度は七五〇粍を割り、午後三時には七四五粍まで下がった。 雲は低く垂れこめ、江波山から見下ろす広島の街は暗い灰色に濡れていた。
気象の教科書には、平均風速二十五米で煙突や屋根瓦が飛ぶ、三十米で雨戸がはずれ、粗末な建てつけの家は倒れる、四十米になると小石が飛び、列車も倒れる、五十米では家屋は倒れ、木は根こそぎになる、と書いてあるから……
人間の記憶というものは、誤りを含んでいることが多いから、無理につじつまを合わせようとすると、誤りに誤りを重ねることになりかねない。話に矛盾があると思っても、そのときはそのまま記録して、あとで検討すればよい。調査研究のための聞きとりというのは、そういうやり方をするのだ」
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