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海戦からみた太平洋戦争 (角川oneテーマ21)
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本書はこのような問題意識に立ち、日本海軍の太平洋戦争中における「作戦指導」の問題に焦点を当てる。「作戦指導」とは本来、海軍の作戦用兵をつかさどる部署であった軍令部(戦時中は大本営海軍部となる)の所管事項である。しかし太平洋戦争では、軍令部の構想に従って現地で作戦を実施する出先機関であるはずの連合艦隊が作戦構想・立案をリードして、しばしば軍令部の意向を無視する事態が生じた。そこで本書では「作戦指導」という場合に、これが軍令部だけでなく連合艦隊によっても行われたものとみなして叙述を
イギリスにもアメリカにも海軍政策というものがある。毎年のようにそれが検討されて、海軍の誰にでも、その政策がわかるようになっている。日本の海軍でも海軍政策といったものをハッキリ定めて、これを一般に普及したらどうですか」と。 軍務局員はこれに答えて、「そんな必要はないよ。日本には国防方針という、ズット古くから決めてあるものがある。国軍用兵綱要というものもある。それを基礎にして毎年、作戦計画が策定される。それによって更に軍備計画、戦備計画が定められる。ただ、それが極く一部の人にだけしか知らされないだけの話だよ」 軍令部部員(大井)「いや、私の言いたいのは、出来れば国民一般にも公表されるようなもので、もちろん政府には相談して立案されるようなもののことです。いわば、国策の一部としての海軍政策と...
明治憲法下における日本海軍の地位が 如何 に米英など民主主義国の海軍のそれと異なっていたとはいえ、日本海軍の根本的政策が軍事専門当局の専門的見地によってだけ定められていたことは不幸なことであった。たとえそれが海軍予算という形において消極的に議会の 制 肘 をうけていたとはいえ、海軍政策というようなものは、積極的に、大局的な国策の見地から検討されねばならなかったはずである。
軍令部々員(大井)が右の提案を軍務局員(山本)にもちこんだのは、米英海軍とくに英海軍の根本政策には、いずれも、「海上交通線の維持」ということが「国土の防衛」ということとならんで、海軍の最大任務とされていることを見たからであった。しかるに、日本海軍…
とかく軍事専門家の頭脳のなかは軍事的な考慮で一杯になり勝ちだ。たとえ大国策を考えねばならぬ場合でも、軍事的考慮が不当に大きい要素となり勝ちである。それだから海軍の専門首脳部だけで海軍政策を考える場合に仮想敵国はどこか、その仮想敵国の兵力を撃破するにはどうすればよいかという観点からのみ問題を取扱ってくる。自分の国が如何にして生存し、如何…
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