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理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性 限界シリーズ (講談社現代新書)
www.amazon.co.jp/dp/B009I7KO7U
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要するにだね、カントによれば、人は、自分がなにか行動しようとするとき、それが普遍的な法となって、万人が同じ行動をとってもよい場合にかぎって、その行動をとってもよいのだ。逆に言えば、人は、自分の行動が普遍的な法であることを望まなければ、いかなる行動も行うべきではないのだ。
ボーアは、「電子は粒子か、それとも波か」という問い自体、古典物理学の文脈では意味があるとしても、量子論においては意味をなさないと考えていました。というのは、「粒子」や「波」自体が古典物理学において定義された用語だからです。そのうえで、電子が「粒子」であると同時に「波」だという概念は、古典物理学では矛盾したパラドックスだということになります。 したがって、量子論では、電子は古典的な意味で「波のように振る舞う」こともあれば「粒子のように振る舞う」こともあるが、これらは実験装置によって相補的な関係だと認識します。その意味で、古典物理学のパラダイムと量子論のパラダイムは、まさに「共約不可能」だといえるかもしれません。
実は、あなたがた三人を一つの集団として考えると、この集団は、ウィーンよりもニューヨーク、ニューヨークよりもパリを好むにもかかわらず、パリよりもウィーンを好むのです。不思議でしょう? 一般に、「もしXをYよりも好み(X>Y)、YをZよりも好む(Y>Z)ならば、XをZよりも好む(X>Z)」という性質を「選好の推移律」と呼びます。
ところが、個人において成立している選好の推移律が、集団においては成立しない事例があるのです。これは一七八五年にフランスの数学者コンドルセが初めて定式化したもので、「コンドルセのパラドックス」と呼ばれています。
あなたがた三人の集団の選好も、まさにこのパラドックスを表しているのです。このような集団の特徴は、三つの選択肢のうち「二つの選択肢の勝者」と「残りの選択肢」を勝ち抜き投票で定めると、「残りの選択肢」が必ず勝つことにあります。
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