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情報亡国の危機
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グローバル化の進む今日、各国家が自国の安全や経済を含めた国益を追求したり、地域的あるいは世界的な覇権を確保する上で、より明からさまな力の行使を避け、その代替手段として、国家的な情報活動、つまり謀報あるいはインテリジェンス、さらには各種の秘密工作などが、国際社会においてより重要な役割を果たすようになっているのである。こうして二一世紀の世界では、軍事力や経済力と並んで、各国の「インテリジェンス・パワー」が、その国の国益や国際秩序の動向により大きな影響を与えるようになっているといってよいだろう。 そもそも、この三つのパワーは相互に深く連関している。たとえば戦前の日本は、まさに物理的な軍事力において突出した国力を有していたが、日米戦争の戦史を見ても、ミッドウェー海戦などで示されたインテリジェンス・...
長年にわたってこの国は「スパイ天国」の名をほしいままにしてきたので、今や一部の先端技術を除いて、日本にはスパイを使って盗み出すべき重要な秘密はなくなり、代わって日本の政策や世論を自国の都合のよいように動かす対日工作の対象としての「工作天国」となりつつある。 こうして今日、ますます国際政治の客体(つまり〝草刈場〟)となりつつある日本が、今後もし亡びるようなことがあるとしたら、それは明白な軍事的侵略や経済崩壊によってではなく、本来の国益の追求が不可能になるように 仕向け られる ことによってであろう。つまり、情報(インテリジェンス)の欠如による亡国の姿である。
イギリスの情報活動は、派手でもなく、大規模でもなく、容赦のないものでもない。しかし
それは常に、国家の大戦略と直結していた。つまり、「そもそも何が目的なのか」を終始忘れないのである。このことは、今日に至るも、イギリスの情報文化の一つの精神的特質になっている。
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