Top Highlights

• ◆業界内でのポジションを上げる 　多くの企業にとって、多数乱戦業界を鎮圧するためには大きなハードルがあります。鎮圧できないと判断したら、業界内でうまく立ち回ることを考えなければなりません。 　多数乱戦業界で少しでも利益を出そうと思ったら、自社の地位を少しでも上げることに力を注ぎます。 　これについてポーターは、次の９つの手法を挙げています。 　〈１〉強力な本社統制に支えられた分権制度の作成 多数乱戦業界の企業は、強固な社内のまとまりや人手をかけた手厚いサービスを特色としているケースが多いものです。 　本社統制と管理制度による分権制度を確立することで、規模の経済性を生み出します。 　〈２〉設備の標準化 　効率のいい低コストの設備を建設します。そして、全国の工事基準や設備を標準化することで、規模...
• 新規顧客が減り、売り込む先は買い慣れた顧客ばかりになります。 　買い手の製品に対する知識も蓄積され、買い手の交渉力が高まります。 　技術による競争の優位性は薄れ、競争のポイントは、コストとサービスの質に移っていきます。
• ◆リスクとコストを計算に入れる 　複数のコスト曲線についても検討します。 　具体的には、量産すれば商品の単位コストは下がりますが、すべての商品を売り切れないというリスクを負います。 　逆に、小ロットの改良で生産すれば、単位コストは上がりますが、商品を売り切れないというリスクは軽減されます。 　以上のようなコスト曲線の中から、自社にもっとも有利な戦略を選びます。 　また、成熟業界ともなれば、競争から脱落していく企業も続出します。そういった企業の資産を割安で入手するといった戦略も検討します。 　市場のパイも限られてきます。これ以上の顧客層の拡大は望めないので、ライバル企業から「奪取」する戦略を練りますが、それが困難な場合は、限られた顧客の中で、自社に高収益をもたらす階層にセグメントを行ないます。...
• 　〈１〉低成長業界 　低成長業界では、限られたパイを奪い合うといった状況に陥っています。 　新規参入があれば、さらにパイを奪われることになり、新規参入企業は敵対視されます。
• 　〈３〉固定比率の高い業界